NHK大河「光る君へ」まひろ&道長の告白シーンで神せりふ連発 清少納言もいよいよ初登場…第6回みどころ

スポーツ報知
第6回放送で初登場する清少納言こと、ききょう(ファーストサマーウイカ)

 女優の吉高由里子が主演するNHK大河ドラマ「光る君へ」(日曜・後8時)の第6回「二人の才女」が11日に放送される。

 大石静氏が脚本を手がけるオリジナル作品。大河ドラマではきわめて珍しい平安時代の貴族社会を舞台に、世界最古の女流作家とも呼ばれる紫式部/まひろの生涯に迫るストーリー。4日放送の第5回は、序盤の最重要回と位置づけられた。6年前の母の死をめぐり、まひろが道長(柄本佑)に真実を告白する緊迫の場面が描かれた。

 「事実」と「真実」は違うとはよく言われるが、まひろにとっても6年間ずっと、思いを抱え続けてきたことが突きつけられるシーンだった。事実は「道兼(玉置玲央)が母を殺したこと」。真実は「私が三郎(道長)に会いたいと思って駆け出さなければ、母は死ななかったこと」。涙ながらにつまびらかにされるまひろの本心、2人の繊細な感情の発露に胸が苦しくなった。

 六条のあばら家での告白から、道長が右大臣邸にきびすを返すまで、人物たちのせりふが神がかっていて何度も「くぅ~」とかみしめた。まひろと道長を引き合わせた散楽の一員・直秀(毎熊克哉)に道長が名を聞き「直秀殿」と呼びかけ、「直秀でいい」と返される。さりげない「殿」呼びに道長の誠実さや心ばえが宿り、身分の低い者を「虫けら」と切って捨てる道兼との対比が効いている。謎の男・直秀は本当に魅力的なキャラクターで、ファンも増えつつあるだろう。「まひろを頼む」「帰るのかよ」まで含めての名シーンだ。

 右大臣家で道長に「兄上、6年前に人をあやめましたか」と迫られた道兼が「やっと聞いたな、お前」と切り返すところも、人物の業が鮮烈に感じられるせりふだった。本来ならばめちゃくちゃ悪役である道兼のことを、視聴者としてどこか嫌いになれないでいる潜在的な感情を一言で引きずり出される。せりふに体温が乗っていて、なんでこんな脚本が書けるんだろうと畏怖さえ感じる。

 平安文学好きの視点としては「蜻蛉日記」の作者・藤原道綱母こと寧子(財前直見)の登場に興奮し、倫子(黒木華)の飼う猫・小麻呂が逃げる姿を見ると、「源氏物語」の女三の宮がちらつき心がザワつく。ここまで今ひとつ倫子の本心がつかめずにいるので、かわいい小麻呂にもう一働き?一逃げ?してもらいたいところだ。

 第6回は、前週の全力疾走のような怒とうの展開を受け、息をふーっと整える回。道長はまひろの母の事件をもみ消したのが兼家(段田安則)であることを知り、一家が背負う闇の深さに直面。宮中で勢いを増す義懐(高橋光臣)一派に対抗するため、道隆(井浦新)は若い貴族たちを招いて漢詩の会を計画し、まひろも父に付き添って参加することになるというストーリーだ。

 のちの清少納言こと、ききょう(ファーストサマーウイカ)も初登場。ちなみにサブタイトルにも用いられる「才女」は新聞表記では使えず、校閲に「才人」と直される。平安の世の1000年後は多様性の時代ということで、ことばの世界は実に興味深い。「平安のF4」こと若い公達衆が披露する漢詩、および書にもフォーカスが当たる演出もあり、漢詩好き、書道マニアの視聴者も楽しめそうだ。(NHK担当・宮路美穂)

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