不適切行動で解任された立大前監督の上野裕一郎が選手として、ひらまつ病院に加入

スポーツ報知
上野裕一郎

 佐賀・小城市に拠点を置く実業団のひらまつ病院は15日、指導者として不適切な行動を行ったとして昨年10月14日の第100回箱根駅伝予選会直前の同11日に立大の監督を解任された上野裕一郎(38)が選手として加入したことを発表した。

 ひらまつ病院の平松克輝理事長は「初めに、関係の皆さまにおかれましては、さまざまな意見をお持ちのことかと存じますが、今後はあらたなスタートを切り、関係者やファンに対して誠実な姿勢で取り組む覚悟を持っていると感じ、今回の上野選手の加入を決断した次第であります」と説明した。

 中大やエスビー食品などで活躍した上野前監督は2018年に立大の指揮官に就任。選手と一緒に走る独自の指導スタイルで立大を強化。22年の第99回箱根駅伝予選会で6位通過し、大会史上最長ブランクの55年ぶりの復活出場に導いた(本戦18位)。第100回箱根駅伝で、さらなる躍進を目指して学生を指導していたが、自身の不祥事で解任された。

 その後、上野前監督はほとんど外出せずに反省と謹慎の日々を送っていたが、一選手として再起を決断し、練習を再開していた。確かに上野前監督は大きな過ちをおかしたが、陸上競技にかける熱意は本物。立大の宮沢徹主将(4年)は「上野前監督が行ったことは許せません。でも、立大を箱根駅伝に出られるレベルまで引き上げてくれたことには感謝しています」と率直な思いを明かしていた。さらに宮沢主将は「上野さんらしく思うがままに頑張って走ってほしいです」とエールを送っていた。

 ひらまつ病院は、九州実業団駅伝(昨年11月)で7位となり、3年ぶりに全日本実業団駅伝(ニューイヤー駅伝、1月1日)の出場権を獲得。24位になった。来年のニューイヤー駅伝では再び上野裕一郎のスケールの大きな走りを見ることができそうだ。

 ◆上野 裕一郎(うえの・ゆういちろう)1985年7月29日、長野・佐久市生まれ。38歳。佐久長聖高入学後、陸上を始め、3年時に1万メートル28分27秒39の日本高校記録(当時)をマーク。2004年、中大に入学。箱根駅伝は1年1区19位、2年3区3位、3年3区1位、4年3区2位。2008年に卒業し、エスビー食品に入社。2009年ベルリン世界陸上5000メートル出場(予選敗退)。2013年、エスビー食品の廃部に伴い、DeNAに移籍。2018年12月に立大監督に就任。昨年10月に解任された。181センチ、61キロ。

 ◆ひらまつ病院 佐賀・小城市の総合病院。1983年に創立された。地域に元気を与えることを目的として、陸上部、野球部、バスケットボール部、柔道部、ソフトボール部のアスリートチームがある。陸上部は2018年に全日本実業団駅伝に初出場した。昨年、1万メートル27分44秒74の自己ベストを持つ荻久保寛也(26)、同28分0秒72の栃木渡(28)ら好選手が加入した。

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