【箱根駅伝】青学大・若林宏樹 5区新記録で「若の神」から「若乃神」に 原晋監督「山の神へさらに昇格を」

スポーツ報知
夜明け前に始動した青学大の選手たち(カメラ・岡野 将大)

 第100回箱根駅伝(2、3日)で総合新記録の完全優勝で2年ぶり7度目の頂点に立った青学大が5日、第101回大会に向けて初練習を行った。原晋監督(56)は連覇に向けてのキーマンとして5区2位の若林宏樹(3年)を指名。これまで指揮官は「若の神」と呼んでいたが、区間2位ながらも区間新記録で走破したことで「若乃神」に昇格。城西大の山本唯翔(4年)がマークした区間記録の更新、さらには歴代の「山の神」がつくった事実上の区間記録を超えて「4代目・山の神」となることを期待した。

 まだ星が瞬く寒空の下、午前6時前に青学大のランナーは東京・町田市の選手寮近くの公園に集合。箱根を走った10選手は各自で調整した一方で、優勝メンバー以外は15キロを走破した。

 来年の箱根路でフレッシュグリーンのタスキをかけるために、交通安全用の反射材のタスキをかけて黙々と走る3年生以下の選手を見つめながら原監督は、101回大会で連覇への構想を明かした。今回は22年の青学大がマークした大会記録を2分17秒更新する10時間41分25秒の驚異的なタイムで制覇。「駒大は来年も強い。勝つためには10時間40分を目指す。ポイントは5区の若林でしょう」と話す。

 若林は1年時に区間3位と好走して優勝に貢献。指揮官は「若の神」の愛称を授けた。2年時は直前に体調を崩して欠場したが、今回は従来の区間記録を32秒も超える1時間9分32秒で走り、再び優勝に貢献した。「区間2位ながら立派なタイムです。『若の神』から『若乃神』に昇格しました」と指揮官は高く評価した。

 今回、城西大の山本が1時間9分14秒の区間記録を樹立した。ただ、現コースとほぼ同じ05年に順大の「初代・山の神」今井正人が1時間9分12秒で走破。さらに現在より約2・45キロ長かった15年には青学大の「3代目・山の神」神野大地が現コースに換算すると1時間8分54秒で走っており「事実上の区間最高記録」と呼ばれている。「来年は山本君の記録ではなく神野の記録を超えて『若乃神』から『4代目・山の神』にさらに昇格してほしい」と原監督は期待する。

 若林は「僕以外も5区を目指してほしい。そうすればもっとチーム力は上がります」と謙虚に話すが、山の絶対エースであることに間違いない。2区、3区でそれぞれ区間賞を獲得した黒田朝日(2年)、太田蒼生(3年)を指揮官は「駅伝男」と呼び、信頼を寄せる。2人の「駅伝男」と「若乃神」が青学大新チームの顔になる。

(竹内 達朗)

 ◆若乃花と貴乃花 1990年代に大相撲で大人気を誇った若貴兄弟の兄は1988年に若花田として初土俵。関脇時代の93年に若ノ花、大関時代の94年に若乃花に改名した。弟は88年に貴花田として初土俵。大関に昇進した93年に貴ノ花に改名。貴乃花に改名して臨んだ94年九州場所で2場所連続全勝優勝し、横綱昇進を決めた。年に数回、大相撲観戦する好角家の原監督は「『若の神』より『若乃神』の方が強そうだ」と若林の愛称変更を決めた。

 ◆若林 宏樹(わかばやし・ひろき)2002年9月3日、和歌山・海南市生まれ。21歳。京都・洛南高では順大の三浦龍司(4年)、駒大の佐藤圭汰(2年)らとチームメート。全国高校駅伝では1年5区14位、3年1区3位。21年、青学大地球社会共生学部に入学。自己ベスト記録は5000メートル13分41秒32、1万メートル28分25秒71、ハーフマラソン1時間1分25秒。168センチ、50キロ。

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