BUCK―TICK「ずっと5人です」、櫻井敦司さん急逝後初ライブ 恒例の武道館公演で1万人涙

亡くなった櫻井敦司さんの映像が映し出され、立ち位置にスポットライトが当てられたBUCK-TICKのステージ
亡くなった櫻井敦司さんの映像が映し出され、立ち位置にスポットライトが当てられたBUCK-TICKのステージ

 10月19日に脳幹出血のため亡くなった櫻井敦司さん(享年57)がボーカルを務めるロックバンド・BUCK―TICKが29日、東京・日本武道館で年末恒例の単独公演を行った。櫻井さんの急逝後、初ライブ。約2時間半のパフォーマンスで21曲を“追悼奏”した。

 突然の別れから71日、櫻井さんの在りし日の姿が巨大画面に映し出された。ステージ中央の“定位置”にはスポットライトが照らされ、今井寿、星野英彦、樋口豊、ヤガミトールは、思い思いに盟友を感じながらメロディーを奏でた。

 櫻井さんの死去後、予定されていた全ての公演をキャンセルしたが、メンバーとスタッフで協議を重ね、11月に入って武道館公演のみ開催を決断。ライブタイトルも従来の「THE DAY IN QUESTION」から、バンドにとってのターニングポイントで使用する「バクチク現象」に変更した。

 今井の「さあ始めようぜ。BUCK―TICKだ!」の掛け声で幕を開けた。歌唱部分は生前のライブ音源を使用。初期の楽曲「LOVE ME」「さくら」から、最新アルバム収録曲「太陽とイカロス」「名も無きわたし」まで幅広く21曲を披露した。立ち見席を含め、チケットは即日完売。1万人が涙ながらに熱い視線を注いだ。

 アンコール後、4人が現在の心境を語った。今井は「あっちゃんが死んだことより、いなくなったことより、生きていたということ、存在していたということを大事にしてください」。樋口は「あっちゃんは天国へ行ってしまいましたが、BUCK―TICKはずっと5人です」と誓った。

 終演後、来年12月29日に日本武道館公演を開催すると発表した。この先も櫻井さんの魂を継ぎ、決して歩みを止めない。(加茂 伸太郎)

【アンコール後のメンバーあいさつ】

 樋口豊(ベース)「今日はたくさん集まってくれてありがとうございます。今日、来られなかった全国のファンの皆さん、ありがとうございました。時間がない中、こんな(素晴らしい)ステージを作ってくれたスタッフの皆さん、ありがとうございます。1985年、新宿の小さなライブハウスに5人が立って。それからデビューしてツアーに行けるようになり、たくさんの皆さんとライブを楽しめました…。BUCK―TICKはライブバンドなので、ライブをして成長したと思っています。そして、皆さんと作ってきたと思っています。あっちゃんは天国へ行ってしまいましたが、BUCK―TICKはずっと5人です。どんな未来になるか分かりませんが、1つだけ分かっていることは、これからも、皆さんとBUCK―TICKを続けていくことだと思っています。みんなでずっとずっと大切にしてきたBUCK―TICKを、これからも皆さん、一緒に作っていきましょう…。よろしくお願いします」

 ヤガミトール(ドラム)「不良だった弟(=樋口)が、こんなに立派なコメントを言うとは思っていませんでした。すいません。前代未聞というか、そういう状況になりました。続けていいんだか、やめた方がいいのか、いろいろと考えました。こういう風にファンの皆さんがいるので…、継続させて頂きたいと思います。どういう形になるか分かりませんが、来年は新譜のレコーディングに入ると思います。今井、星野英彦の脳内には、まだ何千曲とアイデアが眠っていると思います。それを発表したいと思います。期待していてください。これからもよろしくお願いします、第2期のBUCK―TICKということで」

 星野英彦(ギター)「今日、新しい一歩を踏み出すことができました。不安の中、武道館に足を運んでくれて本当にありがとう。不安だったよね? みんな不安でした。でも、パレード(=ライブ)はこれからも続きます、もう一度、言います。パレードは続きます」

 今井寿(ギター)「人生は容赦ねえなぁ~。面白いぐらいドラマチックで。でも、笑えねえよ。何死んでんだよ、な? 大丈夫だよ。(バンド活動は)続けるからさ、一緒に行こうぜ。あっちゃんは死んだけど、別にそれは悪いことじゃありません。当たり前のことです。だから、悲しいけど、泣いてもいいけど、号泣してもいいけど、苦しまないでください。死んだことより、いなくなったことより、生きていたということ、存在していたということを大事にしてください…。あっちゃんはまだ、天国には行っていません。まだ、この辺にいます。ずっと一緒にいると思います。来年、BUCK―TICKは新曲作って、アルバムを作ります。最新が最高のBUCK―TICKなんで、期待していてください。でも、覚悟していてください。(将来的に)次は(バンドメンバーが)3人になります。覚悟していてください。それでもパレードは続けます。次は2人、次は1人になり、最後の1人はオレかな。それでも続けるんで、みんなを連れて行きたいと思っています。きょう、12月29日はBUCK―TICKにとってハレの日です。乾杯をする日です。乾杯しようか、乾杯!ありがとう。みんなも帰りに乾杯して、BUCK―TICKの話、あっちゃんの話をしてください」

東京・日本武道館で年末恒例の単独ライブを開催したBUCK-TICK
東京・日本武道館で年末恒例の単独ライブを開催したBUCK-TICK

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