【高校野球】別海がセンバツ21世紀枠候補に選出…農業用ビニールハウスに代わる室内練習場探し町にも依頼へ

スポーツ報知
甲子園出場に前進し笑顔を見せる別海の選手たち(カメラ・島山 知房)

 日本高野連は8日、来春の第96回センバツ高校野球大会(3月18日開幕・甲子園)に出場する21世紀枠の各地区候補9校を発表した。北海道からは、冬場の過酷な気候などを乗り越え、選手16人で秋季全道大会4強入りを果たした別海が初選出。釧根地区からは初、道内からは20年帯広農以来の選出を信じ、来年1月26日に吉報を待つ。

 午後3時46分。すでに太陽が沈み始めて外が暗くなる中、21世紀枠候補校選出が別海ナインに伝えられた。就任8年目の島影隆啓監督(41)が「別海が選ばれました。おめでとうございます」と伝達すると、選手たちは白い歯をこぼした。中道航太郎主将(2年)は「地域の方々に結果で恩返しできるようにやっていきたい」と気を引き締めた。

 厳しい環境を乗り越え、今秋は全道大会出場校中最も少ない選手16人で快進撃を続けた。最低気温が0度未満の日が1年で半年以上ある別海町。室内練習場はなく、冬場は5か所でティー打撃が同時にできる広さの農業用のビニールハウスで着々と力を付けてきた。私立校に比べて練習設備が恵まれているわけではない中でも3季通じて初の道大会4強入りを果たし、準決勝では優勝した北海と終盤まで1点を争う熱戦を披露した。

 代表2校に入ることを想定し、早くもセンバツへの準備に取りかかる。ビニールハウスではフリー打撃1か所が限界のため、同時に複数人が打てる施設を探しており、町内のゲートボール場や空き施設の改修を町に依頼する方針だ。また、例年12月下旬~1月中旬までの冬休みは全体練習を行わずアルバイト期間に充てていたが、来年は1月6日から始動する。

 別海町では野球人口の減少が著しく、町内の中学軟式野球部で単独出場できているのは1校のみ。主要産業の酪農と漁業は物価高騰や中国の日本産水産物全面禁輸の影響を受けるなど、町では暗い話題が続いている。島影監督は「別海町を元気にしたいという思いでやってきた。町を盛り上げて、明るい話題をつくっていきたい」。運命の日は来年1月26日。人口約1万4000人の町に吉報が届くことを信じている。(島山 知房)

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