駿河台大・長田拓巳は東洋大・酒井俊幸監督のおい 憧れの箱根路で伯父と勝負…箱根駅伝 出場校紹介〈2〉

スポーツ報知
11月、日体大長距離競技会の男子1万メートルで力走する駿河台大・長田拓巳(手前)

 第100回箱根駅伝(来年1月2、3日)に、個性派指揮官の徳本一善監督(44)率いる駿河台大が2年ぶりに帰ってくる。法大時代に茶髪と派手なサングラスで箱根路を爆走した徳本監督が「チームで一番、真面目」と評する選手が長田拓巳(2年)。東洋大・酒井俊幸監督(47)のおいの長田は地道な努力を重ね、駿河台大を支える選手に成長した。物心ついた時から憧れていた箱根路で、伯父と勝負する。

 箱根駅伝で初めて茶髪とサングラスで走った選手が徳本監督と言われている。個性派指揮官が率いる駿河台大は監督同様に明るく元気なランナーが多い。その中で長田は寡黙なタイプだ。徳本監督は「チームで一、二を争う真面目な学生です。地道な努力ができるし、本当に手がかからない選手です。さすが、酒井監督のおいっ子ですよ」と笑った。

 長田の母・久美子さん(47)は酒井監督の双子の妹。「物心がついた時、酒井監督は東洋大の監督(長田が5歳だった09年に就任)でした。小さい頃から箱根駅伝を沿道で見ていたので『大きくなったら走りたい』と思っていた」と長田は静かな口調で話した。

 酒井監督の母校でもある福島の強豪・学法石川高時代は5000メートルで14分32秒95の自己記録も「チームで20番手前後」。一度も都大路を駆けることはできなかった。高校3年だった21年度の箱根駅伝に初出場した駿河台大に唯一、勧誘され、箱根路を目指して入学した。

 前回は予選会19位敗退。長田は「ショックでした。今回の予選会では僕はメンバーから外れてしまいましたけど、先輩、同期、後輩が頑張ってくれたおかげで出場できるチャンスが出てきました。8区か9区を狙っています。チームに貢献する走りをしたい」と熱い思いを語った。

 酒井監督は「お互い甘えが出てしまうので勧誘することは全く考えませんでした」と明かす。その上で「生まれた時から知っている拓巳が箱根駅伝を走ってくれたら、伯父として本当にうれしい。駿河台大のために全力で走ってほしい」とエールを送った。

 11月26日に行われた1万メートルの記録会では自己記録を22秒08も更新する29分19秒35。徳本監督は「出場の可能性は十分にある。酒井監督が乗っている東洋大の運営管理車の近くを長田が走ったら面白いですよね」とニヤリ。伯父VSおい。100回目の箱根路で新たなドラマが生まれるかもしれない。(竹内 達朗)

 ◆長田 拓巳(おさだ・たくみ)2003年9月10日、福島・石川町生まれ。20歳。小学4年から陸上を始める。学法石川高時代は全国高校駅伝の出場経験なし。22年に駿河台大メディア情報学部に入学。今年5月の関東学生対校2部ハーフマラソンで28位。自己ベスト記録は5000メートル14分32秒95、1万メートル29分19秒35、ハーフマラソン1時間5分4秒。163センチ、47キロ。

 ◆駿河台大 1987年、大学創立と同時に陸上競技部が創部。2005年、箱根駅伝予選会に初出場。12年、陸上部から駅伝部が分離独立し、同時に徳本一善監督が就任。16年に平賀喜裕が関東学生連合の7区を走り、駿河台大初の箱根駅伝ランナーとなった。22年に初出場し19位。練習拠点は埼玉・飯能市。部員は60人、学生スタッフ6人。タスキは水色と黒色のツートンカラー。主な大学OBは、お笑い芸人のアキラ100%。

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