駒大・佐藤圭汰、2年連続3冠へ「貢献できるよう」前回不出場…11月にU20日本新…箱根駅伝 出場校紹介〈1〉

スポーツ報知
11月25日の八王子ロングディスタンスでU20日本記録を更新した駒大・佐藤圭汰(右)(左は鈴木芽吹=カメラ・池内 雅彦)

 第100回箱根駅伝(来年1月2、3日)は、通常回より参加校を3枠増やした23校で実施される。スポーツ報知では全23チームの注目選手を「箱根への道」特別編として紹介する。第1回は史上初の2季連続学生駅伝3冠に王手をかけている駒大。1年時からチームの主力を担う佐藤圭汰(2年)は11月に1万メートルで27分28秒50のU20(20歳未満)日本記録を更新。前回、体調不良で出走できなかった悔しさをぶつけ、学生駅伝に新たな歴史を刻む一員になる。

 過去にどのチームもなし得ていない、2季連続の学生駅伝3冠へ―。佐藤は11月、八王子ロングディスタンスで自身初の1万メートルに挑戦。軽快に走り出すと、勢いが全く止まらない。「ラスト1周まで全然きつくなかった」と27分28秒50のU20日本新記録を樹立。「良いタイムが出たので非常に良かった。でも、ここからが大事。慢心せずしっかりと箱根に向けて調整していきたい」。箱根駅伝前、最後の実戦で喜んだのは一瞬。すぐに次の高みを見据えた。

 京都・洛南高時代に1500~5000メートルの高校日本記録を更新し、昨季“怪物ルーキー”として駒大に進んだ。駅伝でも出雲で2区区間新、全日本は従来の記録を塗り替えての2区2位と力を披露。だが、箱根本戦は直前に胃腸炎になった影響で出走がかなわなかった。佐藤不在のチームは、力を示して3冠を達成。喜ぶ仲間を見ながら「非常に複雑な思いをした。次は優勝という目標に貢献できるように頑張っていきたい」。今季の3冠は佐藤にとって再挑戦の舞台だ。出雲、全日本ともに2区区間賞で優勝に貢献し、一歩前進。誰よりも原動力になりたい思いは強い。

 4月から総監督となった大八木弘明氏(65)が指導する「Sチーム」で練習を積む。駒大を今春卒業し、日本のエースに成長した田沢廉(トヨタ自動車)らと強化。駅伝シーズン直前には杭州アジア大会男子5000メートルで総合大会での日本代表デビューも果たした。世界陸上を2度も経験した田沢にまだ「太刀打ちできない」と話しつつ「スピード練習は同じくらいのレベルでやれている」と差を縮めている実感も自信の裏付けだ。

 トラックのスピードは証明できた。不安は箱根仕様の20キロ以上の長い距離でレース経験がないことだが、大八木総監督は「20キロ走れる体になっている。3冠にはあいつが必要」と期待は大きい。100回目の開催となる箱根路は来夏のパリ五輪への“滑走路”にもなる。「箱根に向けてスタミナをつけて、パリに出場できるようレベルアップしたい」。ワールドクラスの飛躍を誓う佐藤の快走が、隙のない最強の駅伝を実現させる。(手島 莉子)

 ◆パリ五輪5000メートル目標 〇…日本陸連は6日、世界での活躍が期待できる次世代競技者を強化育成する制度、ダイヤモンドアスリート第10期生の認定式を都内で行い、佐藤ら6人が認定。昨季からの継続となった佐藤は「来年のパリ五輪は5000メートルで出場を目指します。世界の舞台を経験した上で、25年の東京世界陸上はしっかり勝負したい。決勝進出を一つの目標にして頑張っていきたい」と進化を誓った。

 ◆佐藤 圭汰(さとう・けいた)2004年1月22日、京都市生まれ。19歳。小学4年時に本格的に陸上を始め、洛南高3年時に1500メートル~5000メートルで高校日本記録を更新。22年、駒大に進学。23年10月のアジア大会は5000メートルで6位。同年11月に1万メートルで27分28秒50をマークしU20日本記録を更新。大学駅伝は1年時に出雲2区区間新、全日本2区2位。2年時に出雲2区区間賞、全日本2区区間新。188センチ。

 ◆駒大 1964年創部。箱根駅伝は67年に初出場して以降、連続して出場を続ける。総合優勝8回。全日本大学駅伝優勝16回、出雲駅伝優勝5回。2022年度に学生駅伝3冠を果たすなど通算29勝。練習拠点は世田谷区。長距離部員は42人、学生スタッフ11人。タスキの色は藤色。主なOBはブダペスト世界陸上長距離代表の田沢廉(トヨタ自動車)、東京五輪マラソン代表の中村匠吾(富士通)。

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