【阪神】村上頌樹、セ初MVPと新人王W受賞 「MVPはザキさん(岩崎)かなと」

スポーツ報知
セ・リーグMVPと新人王をW受賞した村上頌樹(左)と、パ・リーグMVPの山本由伸が笑顔でがっちり握手、健闘をたたえ合った(代表撮影)

◆NPB AWARDS 2023 supported byリポビタンD(28日・グランドプリンスホテル新高輪)

 セ・リーグの最優秀選手(MVP)と最優秀新人(新人王)に阪神・村上頌樹投手(25)が選ばれた。ダブル受賞はセでは初で、1980年の木田勇(日本ハム)、90年の野茂英雄(近鉄)に続いて史上3人目。

 村上は喜びと驚きを隠せなかった。球史に残る新人王とMVPのダブル受賞に「新人王はちょっとあるかなぐらいで、両方は想像していなかった。MVPはザキさん(岩崎)かなと思っていた。記録に名前を残せたことは良かった」と、初々しい笑みをこぼした。

 2年間未勝利で昨季は1軍登板なしの男が、3年目の今季は22登板で10勝6敗、防御率1・75。セ・リーグタイ記録の開幕から31イニング連続無失点を記録するなど、18年ぶりのリーグ優勝、38年ぶりの日本一に大きく貢献した。新人王は2位の阪神・森下(10票)を大きく突き放す285票。MVPは近本、大山、岩崎と票が割れながらも、85の1位票を集めて計653点。同時受賞は80年の木田、90年の野茂以来3人目で、セ・リーグでは史上初の快挙だ。

 MVPの表彰式では、同学年のオリックス・山本と登壇。日本のエースと握手を交わし、無数のフラッシュを浴びた。「一緒に撮影はできたけど、自分はまだまだ実力が足りていない。もっと肩を並べるような投手にならないと」と決意。山本との投げ合いは交流戦では敗れたものの、日本シリーズ第1戦は7回無失点で勝利。6戦目での再戦は敗れて通算は3戦1勝2敗。近くで投球を見たからこそ、すごさが十分に分かる。

 山本は3年連続の投手4冠、沢村賞を獲得してメジャーに挑戦する。「自分も複数のタイトルを連続で取っていけるように」。こだわりたいのは防御率。今季は最優秀防御率のタイトルを受賞。2リーグ制後では、球団で2年続けて獲得した選手はいない。「1年だけじゃなく、2、3年と結果を残せないと意味がない。厳しい世界なので、自分の居場所を位置付けできるように頑張っていきたい」。ここから球界を代表する投手を目指す。

(玉寄 穂波)

「誰?」から1年で!

 地元の兵庫・淡路島が“村上フィーバー”に沸いた。出身の南淡町(現・南あわじ市)の関係者は「少年野球の子たちも、村上選手の活躍に喜んでいる」と驚く。昨オフは近本とともに淡路島でスポーツ教室に参加した。21年は0勝、22年は1軍登板がなかったため、子どもたちから「誰?」と認知されていなかった。無名だった右腕が、1年もたたずにMVPまで上り詰めた。生まれ育った賀集(かしゅう)地区の公民館では日本シリーズ第1戦でパブリックビューイングが開かれ、200人がエールを送った。交流センター長の東良彦さん(64)は「新人王、MVPも取って(展示物や横断幕など)手直ししないと。帰ってくるのを楽しみにしています」と、ヒーローの凱旋を心待ちにした。

野球

×