高橋藍、3季目セリエAで日々レベルアップ!パリへ「成長」を「自信」に変えていく…連載コラム「百花繚“藍”」

スポーツ報知
インタビューに答える高橋藍(カメラ・小泉 洋樹)

 来夏のパリ五輪出場を決めているバレーボール男子日本代表で、主軸を担う高橋藍(らん、22)=日体大=は、世界最高峰リーグ、イタリア1部セリエAで充実の秋を過ごしている。3季目のイタリアで今季は名門のモンツァに加入。パリ五輪での男子日本の52年ぶりメダル獲得へ、新天地で多くの収穫を得ている。特別コラム「百花繚藍(ひゃっかりょうらん)」の第4回は、世界トップ選手が集い現在3位の強豪チームでの刺激的な日々を語った。

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 イタリアでの3季目は中盤戦を迎えています。(今季、モンツァに移籍し)各国のトップ選手が集まる中、スタートで起用されたことで、気後れせず自信を持ってやらないといけないと感じました。昨季の入り方も良かったけど、今年は日本代表の活動で成長した部分をリーグ序盤から出せることができ、内容は去年より上。チームからの信頼を得るためにも、今季の入りから高いパフォーマンスを出せたことは、手応えを感じます。

 第5節のベローナ戦では、試合の間隔が狭く疲労はありましたが、体の状態をコントロールでき、安定したプレーを出せました。スパイクはもっと高い打点で打とうなど、試合の中で修正していくことも安定していい感覚がないと難しい。ケアやストレッチの量を調節していますが、一番は日によって感覚が変わらないように意識することです。(9~10月の)OQT(五輪予選)などで連戦を経験したことが生かされています【注1】。ちなみに(MVP副賞の)ワインは家に飾っています。

 モンツァのセッターはブラジル代表のフェルナンド選手。もっとコミュニケーションを増やしていきたい部分はありますけど、現段階でも非常にいいテンポでスパイクを打てています。彼の才能の一つは合わせる力。スパイカーが気持ち良く打てているので、チームがうまく回っているし、彼が今のモンツァのカギを握っていますね。

 チームの雰囲気はすごく楽しいです。練習は緊張感を持って取り組むけど、終わればみんなで会話するし、ご飯に出かけることもあります。明るい選手が多くて、僕が日本人なので「すしが好き」と言ってくれたり、日本の食文化も含めて日本のことをよく聞かれて答えたり、みんな仲がいいです。

 モンツァの街へは、時間がなくてまだ行けていないけど、免許を取得したので、オフの時間は車で出かけたりします。先日はミラノまで散髪に行き(ミラノを拠点とする)石川(祐希)選手と昼ご飯を食べました。中華がメインのお店でギョーザなどを食べながら、少しお話ができて良かったです【注2】。

 イタリアでは常に世界のトップ選手と戦うことができる環境があります。そこでプレーすることは僕自身のレベルアップにもつながるし、力を発揮できれば自信もついてくると思います。来年のパリ五輪でも戦う相手は強豪国になってくるので、イタリアで経験を積んで五輪の舞台では強豪国相手に気後れせず戦っていける力をつけていきたいです。

ケガで来月4日VS石川お預けも

 モンツァは27日、高橋がピアチェンツァ戦(26日)の試合中に負傷し、病院の検査で軽度の筋肉損傷と診断されたと発表した。8~10日の休養が必要になる見通しで、既に患部の治療を開始しているという。

 パドバから移籍1年目の23―24年は、10月の開幕から7戦連続の2ケタ得点をマーク。第5節のベローナ戦(3〇1)ではチーム最多21得点と大暴れし、今季初のMVPに輝いた。中盤を迎え、チームも好調を維持しており、5勝2敗の12チーム中3位につけている。

 12月4日の第8節ミラノ戦は患部の回復次第だが、高橋の出場は厳しい見通し。同じ日本代表で、ミラノの石川祐希(27)との今季初対決はお預けとなりそうだ。

 【注1】24年パリ五輪予選兼W杯は10月8日まで東京・国立代々木競技場で行われ、日本は5勝2敗でB組の2位に入り、16年ぶりに自力での出場権を獲得。第2戦のエジプト戦はフルセットで敗れたが、その後は石川祐希主将、高橋藍らがけん引し、4戦連続のストレート勝ちで切符を手にした。

 【注2】イタリア北部ロンバルディア州の都市で、人口は約12万人。同国最大の約7平方キロの面積を誇るモンツァ公園がある。「フェラーリの聖地」と呼ばれ、モータースポーツのモンツァ・サーキットが有名で、毎年9月に「F1 イタリア・グランプリ」が開催されている。

 ◆バレーボールのイタリア1部セリエA イタリア代表を中心に世界のトップ級の選手が集結するリーグ。今年は10月に開幕し、来年3月まで、12チームによるレギュラーラウンド22節を行い、上位8チームがプレーオフの準々決勝に進み、優勝を決める。昨季はトレンティーノが優勝、ルーベが2位。石川祐希が所属しているミラノが初の4強入りを果たした。

 ◆高橋 藍(たかはし・らん)2001年9月2日、京都府生まれ。22歳。小学2年でバレーを始め、京都・東山高3年時の19年度に全日本高校選手権で優勝。日本代表初選出は20年2月。同年4月に日体大に進み、2年時に初出場した21年東京五輪で29年ぶり8強に貢献。同年11月にセリエAのパドバと契約し、今季、モンツァに移籍。最高到達点は343センチ。188センチ、83キロのアウトサイドヒッター。

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