J2山形、プレーオフ2年連続ドローで昇格ならず 渡辺晋監督「我々の成長を見せることはできた」

スポーツ報知
試合後、サポーターにあいさつする山形の選手たち

◆J1昇格プレーオフ ▽準決勝 清水0―0山形(25日・アイスタ)

 5位・モンテディオ山形はアウェーで4位・清水と0―0で引き分け。今シーズンの順位で清水より下のため、J1昇格プレーオフ(PO)の規定により決勝には進めなかった。一時はJ3降格圏の21位に沈んだチームが果敢に仕掛けたが、ゴールは奪えず。15年以来となるJ1復帰はお預けとなった

 J1復帰を今年も逃した山形イレブンを待っていたのは、大きな拍手だった。約1500人のサポーターは、目頭を押さえうつむく選手を励ますように声をかけた。「よくやったぞ!」、「顔上げろ」。主将のMF南秀仁は泣いていた。渡辺晋監督(50)の目も真っ赤だった。

 無念のスコアレスドロー。それでも今季の成長が伝わるような試合だった。J2屈指の戦力を誇る清水に対し、恐れることなく序盤から仕掛けた。プレスをかわしてパスコースをつくり、果敢に相手の背後を狙った。前半5分過ぎ、至近距離から2本もシュートを浴びせたが、相手GKに阻まれた。

 シュート数は相手の13本に対し11本と下回ったが、決定機は何度もつくった。指揮官は「我々の成長を見せることはできた」と奮闘した選手をたたえた。だが、ゴールは遠かった。FWチアゴアウベスは「昨年に続き、引き分けでのプレーオフ敗退。本当に悔しい」とガックリ肩を落とした。

 闘志を見せ続けたシーズンだ。開幕から2連勝も第3節の磐田戦(3月4日)から5連敗を喫しピーター・クラモフスキー前監督が解任。4月、コーチから昇格した渡辺監督は就任直後の全体ミーティングで「残り35試合で、勝ち点70を目指そう。終わった時に、どういう状況になるかは分からない。それでも昇格にふさわしいチームを目指そう」と選手を奮い立たせた。

 チームは第3節から8連敗を喫したが、誰も諦めなかった。FW藤本佳希は「監督についていこうと思いました。昇格するという目標は見失わなかった」と明かす。終わってみれば、今季はJ2でクラブ最多となる21勝(4分17敗)。春先はけがに悩まされながら10得点をマークした藤本を筆頭に、チーム一丸となってどん底からはい上がった。

 それでも、目標であるJ1には届かなかった。相手に応じて柔軟に戦術を変え、5位で今季を終えた渡辺監督は「ものすごく、選手は成長した。だからこそ、次に進みたかった」と悔しさをにじませた。激動のシーズンで得た経験値と2年連続で味わった悔しさを、必ず来季につなげる。

(高橋 宏磁)

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