“キング”久保建英W杯予選1号V弾「一発で仕留め切れたのは成長していると思う」トップ下で3点に絡む

スポーツ報知
前半32分、先制点となるゴールを決めてガッツポーズする久保(カメラ・今成 良輔)

◆26年北中米W杯アジア2次予選 日本5―0シリア(21日・サウジアラビア・ジッダ)

 【ジッダ(サウジアラビア)21日=星野浩司】日本(FIFAランク18位)はシリア(同92位)に5―0と圧勝し、開幕2連勝でB組首位を守った。日本は国際Aマッチで過去最長に並ぶ8連勝を記録。ミャンマー戦(16日、5〇0)から先発9人を変更する中、MF久保建英(22)=Rソシエダード=が前半32分にW杯予選初得点となる先制弾を決めるなど圧倒的な存在感を見せた。日本は過去5戦全敗の“鬼門”サウジアラビアでの初白星で年内最終戦を終了。親善試合、アジア杯を経て、第3戦は来年3月21日にホームで北朝鮮と対戦する。

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 チームの中心は久保だと強く印象づけるパフォーマンスだった。引いて守りを固めるシリアをなかなか攻略できずにいた前半32分、ペナルティーエリア外から迷いなく左足を強振。約20メートルの弾丸ミドルを右下へと突き刺した。「一発で仕留め切れたのは成長していると思う」。相手サポーター約6000人が詰めかけ、警備員200人以上がピッチ脇に仁王立ちする異様な雰囲気の中、久保の一撃が流れを変えた。

 6月のエルサルバドル戦以来、代表通算3点目。過去5戦全敗だったサウジ開催の代表戦で、95年の三浦知良以来の得点でチームをゴールラッシュに導いた。トップ下で自由自在に動き、3得点に絡んだ。前半40分には絶妙な縦パスを送り、伊東を経由して上田が得点。後半2分の直接FKは「相手も僕が蹴ると思っていた」と見抜き、狙うと見せかけてボールをずらすトリックプレーで菅原の得点をアシスト。まさに久保がチームを動かした。

 右サイドも活性化させた。10月のチュニジア戦に続く中央に久保、右に伊東のコンビ。片方がサイドへ流れれば、一方はゴール前へ。久保は「相手にとっては脅威」、伊東も「お互い、絵は合っている」。菅原を加えた右サイドで2得点。抜群のパス、シュート技術のある久保がトップ下に入ることで、三笘薫を軸とした左サイドに負けない破壊力が生まれた。

 19年のW杯2次予選は18歳の新鋭として途中出場が多かったが、4年がたち「世界的にも知名度も実力もついてきた」と言う。欧州でも充実のシーズンを送り、強気の言葉にも全く違和感を与えなくなった。「2連勝で締めくくれたのは大きい」。歴代最長タイの8連勝。ピッチ内外で圧倒的な存在感を示す22歳の“キング”が、森保ジャパンW杯制覇への道を切り開いていく。

◆過去の日本代表の“王様”

 ▽三浦知良(代表通算89試合55得点)1990~2000年にかけて選出。93年、米国W杯最終予選(ドーハ)の北朝鮮戦で2得点。その際に現地の記者が、カズがブラジル時代に、「キング」の異名で知られるペレが所属したサントスにいたことから「KING KAZU」と報道。移動バスの最後尾左側は自身の指定席で通称「キングシート」。W杯出場なし。56歳の現在もポルトガル2部で現役。

 ▽中田英寿(同77試合11得点)97~06年に選出。当時は珍しかった海外組としてローマ(イタリア)などで活躍した。卓越した戦術眼で前線への「キラーパス」が代名詞。W杯は3大会(98、02、06年)出場して1得点。

 ▽本田圭佑(同98試合37得点)07~18年に選出。正確で強烈な左足が武器で、無回転FKも有名。ピッチ外での「ビッグマウス」が代名詞で、大舞台に強くW杯は3大会(10、14、18年)すべてで得点。

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