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久保建英 自身の成長は「右肩上がり」…きょう21日シリア戦でトップ下先発へ

スポーツ報知
久保(左)は切れのある動きを見せる(カメラ・今成 良輔)

 【ジッダ(サウジアラビア)19日=ペン・星野浩司、カメラ・今成良輔】日本代表は26年北中米W杯アジア2次予選第2戦の中立地・シリア戦(21日)に向けて、当地で練習を行った。16日のミャンマー戦(5〇0)で出番がなかったMF久保建英(22)=Rソシエダード=は、トップ下での起用が見込まれる。16強入りした昨年カタールW杯開幕から20日で丸1年。自身の成長ぶりを「右肩上がり」と表現し、W杯予選初ゴールを狙う。サウジでの試合は過去5戦全敗の“鬼門”だが、久保の左足で歴代最多タイの国際Aマッチ8連勝に導く。

 落ち着いた口調の中に、確かな決意が込められた。16日のミャンマー戦で温存された久保は、21日のシリア戦はトップ下先発が濃厚。19日の練習後、「出たら点も欲しいし、チームの勝利に貢献しないといけない」。引いて守られることは想定内。遠くからも左足で狙う。W杯予選初ゴールで、相手を仕留める。

 得点にこだわり、歴代最多タイの8連勝を引き寄せる。久保は第2次森保ジャパンの主力として出場6戦で5アシストするなど計8点に絡んだ。一方で、代表通算ゴールはともに国際親善試合だった昨年6月のガーナ戦、今年6月のエルサルバドル戦の2点だけ。日本にとって、サウジでの代表戦は過去5戦全敗だけに、95年の三浦知良以来の一発で鬼門を突破してみせる。

 日本から長距離移動、30度超の酷暑など過酷な状況だが「もう慣れているので、いろんな環境に。暑いけど、全然たいしたことない」と22歳は涼しい顔。10歳で名門バルセロナの下部組織に入り、遠征は世代別やA代表で誰よりも重ねた。そこで培った適応力が今回のピッチで生きてくる。

 22年カタールW杯開幕から20日で丸1年。本大会では1次リーグ2戦に先発も前半のみで交代。決勝トーナメント1回戦・クロアチア戦も体調不良で欠場し、初の8強入りを後押しできなかった。だが、今は「W杯の時とは別人」と言い切った。スペイン1部日本人最多の9得点(22―23年)など胸を張れる時間を過ごしてきた。「右肩上がりで、知名度も実力も世界的に見てついてきた。このままの成長曲線を続けられたらもっといい選手になれる」。自信しかない。

 チームの理想も掲げた。「絶対的な選手は今の代表にはいない。スターがいっぱいいたらいい。その基準が上がれば日本も強くなる」。W杯優勝ロードを歩む森保ジャパンの中心に、久保がいる。(星野 浩司)

 ◆久保に聞く

 ―コンディションは。

 「問題ない。その日のベストコンディションを持ってこられるように頑張る」

 ―過去、いろんな海外遠征に行った。過酷だったところはどこか。

 「僕は海外にいるので、むしろ、日本に帰る時の方が思い出に残っている。どこのホテルのご飯がおいしいとか、そっちに気を取られちゃいます。海外は延長線上みたいな感じです」

 ―クラブ、代表も温存される選手になった。自身の変化は。

 「特にない。現状、こういう立ち位置だけど、そこに甘んじることなく、いい準備をしたい」

―W杯を目指す戦い。ゴールも期待される。

 「W杯が全てではないので、まずは2次予選に集中したい。実力だけで注目してもらえるような代表になりつつあるので、強い代表を見せていきたい」

 ◆カタールW杯での久保 1次リーグ初戦のドイツ戦では、21歳172日のA代表史上2番目の若さで先発。左MFでプレーしたが守備に追われ、前半終了と同時にピッチを退いた。コスタリカ戦は出場機会はなく、右MFで先発したスペイン戦は劣勢の中で攻撃の起点となったものの、またも前半のみで交代。試合後に高熱が出た影響で決勝トーナメント1回戦のクロアチア戦は欠場と、不完全燃焼に終わった。

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