◆新日本プロレス「WORLD TAG LEAGUE 2023」大会 ▽嘉藤匠馬デビュー戦10分1本勝負 〇オスカー・ロイベ(4分37秒 ボディスラム→片エビ固め)嘉藤匠馬●(20日、東京・後楽園ホール)
プロレスラー発掘を目的としたテレビ番組・フジテレビ系「THEスピリット~闘魂レスラー発掘プロジェクト~」で合格。今年、新日に入門した嘉藤匠馬(20)が第0試合でレスラーデビューを飾った。
自身の名前がコールされると「おおっ!」と絶叫し、リングに猛ダッシュで滑り込んだ丸刈り頭のルーキー。身長201センチ、115キロの巨漢ヤングライオン・ロイベに懸命に張り手を見舞うも逆水平チョップ一発で吹っ飛ばされた。
足首固めで痛めつけられた上で最後は高角度のボディスラムで叩きつけられ、わずか4分37秒で完敗した。
リング上で大の字になって動けなくなった嘉藤。なんとか立ち上がり、フラフラの状態でバックステージにたどり着くと「くそ~っ、オスカー! 全く、全く歯が立たなかった」と絶叫。「でも、いつか、オスカーから3カウント取ってやる。ありがとうございました!」と頭を下げた。
格闘技の聖地・後楽園ホールでのデビューに「このリングに上がれたことはうれしかったけど、負けてしまったので、今は悔しさしかないです」と言葉を絞り出したルーキー。
「THEスピリット」プロジェクトリーダーだったオカダ・カズチカからは「デビューを報告した時に『頑張って』と言われました」と明かすと「あの番組でデビューしたからには最後はオカダさんに勝って、ベルトを獲るというのが目標です」と堂々と言い切った。
嘉藤は大阪府和泉市出身の20歳。身長173センチ、体重82キロ。高校まで軟式野球で活躍(2018年秋季大阪大会で優勝)。高校野球引退後、卒業までの半年間はMMA(総合格闘技)、グラップリングを練習し、高校卒業後、上京。プロレスラーになるためトレーニングを積み、2022年に「THEスピリット」で合格。今年年4月に新日に入門した。
同番組は新日50周年特別企画としてプロレスラー入門テストを実施。日本全国各地からプロレスラーを目指す練習生を募集し、厳しい練習を通じて、新日の入門テストを受けるまでの姿を描いたもの。プロジェクトリーダーをオカダが務めたことでも話題を呼んだ。(中村 健吾)