◆PRO―WRESTLING A―TEAM「HASEGAWAデビュー10周年記念興行」大会(19日、東京・新木場1stRING、観衆284人・超満員札止め)
レスラーデビュー10周年の記念試合に臨んだHASEGAWAが「邪道」大仁田厚、土井成樹と1日2試合を敢行。祝福に西武、巨人などで活躍した元プロ野球選手・清原和博氏もサプライズ来場した。
アパッチプロレスのGMをこなしながら、2013年11月10日にプロレスラーとしてデビュー。同団体解散後は継承団体のA―TEAMの主力選手として、数々の団体でファイトしてきたHASEGAWA。
「10周年記念興行」を迎えるにあたって「どうしても、大仁田さん、土井選手と対戦したい」との強い希望で、この日、2試合を行うことになった。
まずは第4試合。HASEGAWAは崔領二、長嶋孝太と組み、大仁田、リッキー・フジ、外崎幸作組とストリートファイト6人タッグマッチで対戦。大仁田はこの後、自身の「化身」グレート・ニタがDDTのエディオンアリーナ大阪第二競技場大会に参戦するため、大阪に向かわなければならず異例の前座試合への出場となった。
両軍が入場すると、大仁田がHASEGAWAに祝いの花束を渡す。さらにHESEGAWAとかねてから親交がある清原氏が10周年を祝うため、サプライズで登場。記念撮影の後、清原氏はリングサイドで試合を見守った。
ゴングが鳴ると、HASEGAWAと大仁田が激しい場外乱闘を展開。リングに戻ると、大仁田はHASEGAWAに机上パイルドライバー一閃。さらに毒霧を噴射すると、ギターで脳天をぶっ叩くも、HASEGAWAはカウント2で返す。崔が外崎に串刺しニーを決めると、HASEGAWAが外崎を首固めで丸め込んで3カウントを奪取した。
リング上でマイクを持った大仁田は「HASEGAWA選手は子どもの頃から知ってるし、最初はプロデューサーだったのが、プロレスデビューして。成長して。プロレスが人一倍好きなんじゃないかな。リングに対する気持ちがすごくあるし、巡業とかもずっと一緒だったし。HASEGAWA選手のためにみんな集まってくれてうれしいことです」と話すと「10周年おめでとうございます。いつまでもリングに上がり続けてください」と祝福。ニタの待つ大阪へ向かった。
メインイベント(第9試合)では、HASEGAWAは元オープン・ザ・ドリームゲート王者の土井と一騎打ち。HASEGAWAは自身の得意技キャノンボールの使い手として第一人者である土井を指名。HASEGAWAは清原氏と一緒に入場し、記念セレモニーを行った。序盤、HASEGAWAは場外の土井めがけてキャノンボールを放つ。リングインすると、キャノンボール2連発。土井もキャノンボールで返した。
HASEGAWAは雪崩式フランケンシュタイナー、デスバレーボム、ダイビング・フットスタンプと怒涛の攻めもカウントは2。立て直した土井はダイビング・エルボードロップ、DOI555、バカタレスライディングキックとたたみかけて3カウントを奪った。
土井が試合後、「デビュー10周年、おめでとうございます。節目の大会のメインで僕を指名していただいてありがとうございます。何で大事な試合の相手が僕だったんですか?」と問射かけると、HASEGAWAは「ぶっちゃけ、ファンの頃から好きで、大暴走(キャノンボール)、勝手にパクらせてもらいました。後付けですけど、この技使っていいですよね?」と回答し、土井は快諾。
土井は「これも何かの縁ですから、来年11周年のとき、タッグ組むとかどうですか?」と提案。HASEGAWAは「光栄です。いろんな大物選手とやってますけど、決して思い出づくりではやってません。体もボロボロで15周年、20周年も無理かもしれない。だけどこれからも胸いっぱいのプロレスをしていきます」と応じた。
2試合を戦い抜いたHASEGAWAは「大仁田さんが大阪に行かなければいけないのに『おまえのためなら出るよ』って気持ちがうれしくて。大仁田さんとやらなければ10周年終わらないと思って。チームとして勝てて勢いはつきました」と「邪道」に感謝していた。