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【明日の金ロー】ディズニー初の”メガネヒロイン”も、個性の一つ 「ミラベルと魔法だらけの家」

スポーツ報知
家族で唯一、能力を持たないことに苦悩するヒロインのミラベル(C)2023 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

 17日からの金曜ロードショー(後9時)は、ディズニーの100周年を記念して「金曜ロードショーで見たいディズニー長編アニメーション映画」と題し、視聴者の応募の中から特にリクエストが多かった作品が4週連続で登場。第1弾の今週は、第94回米アカデミー賞の長編アニメ作品賞を受賞した「ミラベルと魔法だらけの家」(2021年)が本編ノーカットで初放送される。

 魔法が宿ったロウソクの火の力で3代にわたって「魔法のギフト(才能)」を持ち、意思を持った不思議な家に暮らすマドリガル家。その中でミラベルは唯一、何の魔法も使うことができなかった。ある日、彼女は家の中に大きな亀裂ができていることに気付く。それは、魔法の力が失われようとしている前兆だった。魔法を、そして家族を守るために立ち上がったミラベル。ギフトを持たない彼女は、果たして危機を救うことができるのか…。

 ディズニーのヒロインでは初の「メガネキャラ」というミラベルは、家族の中で自分だけが”特別”であることに苦悩し、時には家族に憎しみの感情を持つこともあるが、やがて「みんな一緒でなくてもいい」ことを知る。これはある意味、魔法を持つ家族たちも同じといえるだろう。

 特別な能力を生かすと同時に、それぞれが足りないところを助け合って生きていく―。近年のディズニーは多様性を強調する物語が多いが、その重要性を分かりやすく、しかも説教くさくなく説明してくれる作品といえるのではないか。

 原題にもなっており、スペイン語で「魔法」や「魅了」を意味するミラベルたちが住む街「エンカント」は、コロンビアの奥地にある設定。スタッフは製作にあたり同国を訪れ、イメージを膨らませた。世界遺産にもなっているコーヒー豆の産地として有名な中部のサレントや、「コロンビアで一番美しい街」とも言われるという北部のバリチャラなどがモデルになっているという。

 となると、「聖地巡礼」をしたくなるところ。だが、世界中で人気のあるディズニー作品だけに、いろいろと問題もあるようだ。行くまでに時間がかかることなどの理由から、本作に”登場”するコロンビアの街に関しては、まだ聞こえて来ないが、「アナと雪の女王」(2013年、日本公開は14年)に登場するアレンデール王国のモデルになったとも言われているオーストリア中部の村・ハルシュタットでは、村民から「勘弁してくれ」の声が上がっているという。

 同村は人口が1000人以下にもかかわらず、1日に1万人以上の観光客が訪れ、村民たちは日々の生活が脅かされる状況に。人気撮影スポットに人が集まるのを避けるため、柵を立てて景観を遮る措置を取った。日本でも「オーバーツーリズム」が問題となっているが、海外も状況は変わりない。(高柳 哲人)

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