イチロー氏が旭川東を指導 ナインをイジる「僕のこと鈴木さんって呼ぶの、高校の後輩か、後は病院の待合くらい」

野球部員に打撃を指導するイチローさん(左手前)(代表撮影)
野球部員に打撃を指導するイチローさん(左手前)(代表撮影)

 日米通算4367安打を記録したイチロー氏(50)=現マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター=が4、5日の2日間にわたって、北海道・旭川東高で選手指導を行った。道産子球児は感激の面持ちでその言葉に聞き入った。

 2021年の大みそか、イチロー氏のもとに旭川東高の関係者から「悲願を叶えたい」との連絡が届いた。同校はそれまでに過去10度も北北海道大会の決勝に進みながら甲子園には出られず、昨夏には53年ぶり11度目の決勝進出を果たすも再び敗退していた。悲願を叶え、未来の礎となるきっかけを残せたら、と訪問を決めた。

 イチロー氏がグラウンドに入ると、1列に並んで待っていた選手からは「うわー」と歓声が上がった。保護者からも拍手や歓声だ。冒頭、イチロー氏があいさつした。

 「はじめまして。見たよ、みんなからの動画。えっとね、今津くん。『鈴木さん』って言ってたよ(笑)。鈴木さん? 俺ね、鈴木さんってもう最近、自分でも忘れるくらい呼ばれていない。僕のこと鈴木さんって呼ぶの、高校の後輩か、あとは病院の待合くらい(笑)。俺も忘れていたのをね、だって、僕イコール鈴木さんだったんでしょ? その後、鈴木イチローさんって言ってたけど、なんで鈴木さんだったの? 訳わかんないんだけど。経緯を教えてください」と笑わせた。

 「(本名で呼ぶのが)礼儀だと。本名よく知ってたね。だって知らないよね。僕のこと鈴木一朗って、知らないでしょ?」

 そしてイチロー氏は、旭川東高を訪れた理由について、こう語った。

 「佐藤先生(副部長)から、去年53年ぶりの決勝で、それまで10回決勝に出ているけども全部決勝で負けてしまっている。53年ぶりに出た決勝も負けてしまった。でもね、実はそこで勝っていたら来ていないです。そこでまた同じように11回目を経験した旭川東のね、ちょっとでもきっかけになれたらという思いでね、今日は来ました。シアトルからだよ。札幌から来るんじゃないからね」

 さらにイチロー氏はナインに呼びかけた。

 「いろいろみんなの動画で、何を聞きたいとかいうのを見ているんだけど、僕、今日一緒にみんなとやっていくので、あんまりこう、みんな頭がいいからさ、いろいろ出てくるんだろうけど、まず動いてみて、僕の動きを見て感じたこととか、そっちを大事にしてほしい」

 リラックスしたムードで、夢の練習はスタートした。

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