昨年のチャンピオンズCを制したジュンライトボルト(牡6歳)が30日、繋養(けいよう)先の優駿スタリオンステーションに到着した。ジュンライトボルトは、18年セレクト1歳で、15番目の高額取引となる1億2000万円(金額は税別)で取引された。
2歳時には朝日杯FSに出走(6着)し、3歳では橘Sで2着など、芝マイル前後で活躍していた。その後もオープン入りを果たすまでは芝で結果を残していたが、昨7月にダート転向し、2戦目でリステッド勝ちを収めると、シリウスSで重賞初制覇を飾り、その勢いでチャンピオンズCも差し切り勝ちを演じた。
一気にダートチャンピオンへと上り詰めたキングカメハメハ産駒だが、到着を待っていた関係者から「芝でオープン入りしている馬だけあって、身のこなしが柔らかく、芝ダート双方に大物を出す可能性を秘める種牡馬になるのでは」と期待を寄せる声を聞けた。
芝の2勝クラスと3勝クラスを連勝した時に繰り出した上がり3ハロンは、33秒3と33秒8。チャンピオンズCの時は36秒2の上がり3ハロンをマークしたが、芝で結果を残してきた馬らしい瞬発力を感じさせるものがあった。
早世したドゥラメンテより、エアグルーヴは1代遡る形になるが、エアグルーヴ牝系にキングカメハメハという配合は、馬産地での関心度も高い。ダート競馬は今年から、中央と地方でダートグレードを中心に体系整備が進んだ。今年の1歳市場は、セレクションでシニスターミニスター産駒から9400万円が飛び出すなど、例年以上にダート種牡馬の人気が高い。
ジュンライトボルトは、ダートチャンピオンという実績に加え、芝で出世街道を走ってきたこととエアグルーヴ牝系という血統背景の後押しがあるのは心強い。種付料などは後日、発表される。(競馬ライター)