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【仙ペン】「座右の銘」をかみ締めながら

スポーツ報知

◆JERA セ・リーグ DeNA1―0巨人(26日・横浜)

 中田翔がマシン打撃を再開したという。理不尽な怒りが湧いてきた。肝心な時に離脱しやがって。何を今さら「再開」だ。いや、申し訳ない。誰よりも本人が悔しいはず。それを罵倒するなんてどうかしている。

 「自力CS」が消えたくらいで取り乱すなよ。そもそも勝敗は兵家の常。ましてや、それを見て勝手に楽しませてもらっている身なんだから。文句を言える筋合いか。

 そんなわけで確かなことはただ一つだけ。まだ終わってはいない。あえて言うなら「首の皮ゼロ枚」。えっ、それってもう死んでいるって? そうかもしれないけど、こんな時こそ強がるものだ。「巨人のがけっ縁には伸びしろがある」とかほざいてみようよ。

 投げて打って走って、そして笑って。山崎伊の負けん気がすごい。肝が太いというか、こんな苦境をむしろ楽しんでいるかのような表情にグッときた。

 それに比べて我らがキャプテン。三振に倒れても安定の仏頂面か。ゴジラ先輩が「不動心」なら、こっちは「不動顔」…って根拠のない誹謗(ひぼう)中傷はやめろ。ブーイングはしないって誓ったばかりじゃないか。

 分かってるはずだ。和真は心の中で亀井さんの「命取られる弾」の時の顔をしていることを。屈辱を引き受ける覚悟は5年前に、初めてこの打順に座った時から持っている。巨人の4番をなめんなよ。

 ホント、誰かをやり玉にあげても仕方がない。唯一無二のチャンスだった2回1死満塁。あえなく三振の吉川も責められない。だけど、お前さんの座右の銘は確か「結果が全て」だったはず。何の冗談だよ。

 考えるな、感じろ系のプレーが真骨頂。無邪気な天才は、ここ一番で大仕事をやってくれる時もある。ただ脈絡がないというか、出たとこ勝負というか、計算できないというか…やめよう。何を言っても嫌みな愚痴になるだけだ。

 座して終戦を待つだけなのか。それともヤクルトの村神様に神頼みか。「勝負は家に帰って風呂に入るまで分かりません」という長嶋さんの金言にすがりたいけど、もはや家に帰るのが怖い。風呂にだって入りたくない。まだまだドキドキしていたいんだ。

巨人

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