◆JERAセ・リーグ 広島―中日(26日・マツダスタジアム)
広島の床田寛樹投手が、8回途中無失点の好投で勝利投手の権利を手に降板した。11勝目を手にすれば、球団左腕で19年のジョンソン以来。日本人では91年に12勝した川口和久以来、32年ぶりとなる。
疲労蓄積のために登録抹消され、中10日の先発となった左腕。2回に2死一、二塁と得点圏に走者を背負ったが、無失点。4回は守備の乱れも重なった2死一、三塁のピンチも切り抜け、5回は1死満塁のピンチでカリステを遊ゴロ併殺打に仕留めた。7回は失策で先頭出塁も、進塁すら許さなかった。8回は簡単に2アウトを取ったところで島内にバトンを渡した。7回2/3で101球を投げ、5安打1四球で無失点。守備陣が3失策と乱れたものの、得点を与えなかった。
9番打者としても、二塁打2本を含む3安打を放って“二刀流”の活躍。自身初の猛打賞で、シーズン11安打で初めて2ケタに乗せ、打率も2割7分5厘。3安打とも得点にこそ結び付かなかったが、打撃でも非凡な才能を発揮した。
8月17日の阪神戦(マツダ)で完封して以降、直近は4戦3敗と白星がなかった。チームは、試合がなかった前日の25日にリーグ3連覇した18年以来のAクラスが確定した。この試合を含めてシーズン残り4試合で本拠地でのCS開催権を得る2位死守を目指す。ポストシーズンでの戦いにも光をともす復帰戦の好投となった。