大相撲秋場所で4場所ぶり4度目の優勝を果たした大関・貴景勝が千秋楽から一夜明けた25日、東京・両国国技館で記者会見に臨んだ。両膝のけがで名古屋場所を全休後だったが、「番付の重みを示してきた先輩方(の顔)に泥を塗るようなことだけは避けたかった」と踏ん張った。「久しぶりの場所。ただ疲れた」と実感がこぼれた。
今場所は7度目のカド番。優勝決定戦では熱海富士を立ち合いで左に変化し、下した。11勝での優勝は1場所15日制が定着後、4例目の最低成績。横綱昇進の内規は「2場所連続優勝か、それに準ずる好成績」だが、番付編成を担う審判部は九州場所(11月12日初日・福岡国際センター)を明確な綱取りと認定していない。
貴景勝は昇進について「皆さんに認められて上がれる地位。とにかく一生懸命やる」と前を向く。「2場所連続優勝の難しさはケタ違い」と気を引き締めた。(山田 豊)