日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会は29日、東京・両国国技館で定例会合を開き、東大名誉教授の山内昌之委員長が取材に応じた。会見中には千秋楽の優勝決定戦で敗れた平幕・熱海富士(伊勢ケ浜)の名を挙げ、「多くの国民やファンに対して、大相撲への関心を引きつけた大きな要因としては、なんといっても、熱海富士の貢献が大きかったと思います」とたたえた。
熱海富士は単独先頭で千秋楽に乗り込み、本割の朝乃山戦、決定戦の貴景勝戦に敗れて初賜杯を逃した。飛躍の21歳に対し、同委員長は「土俵をやはり最後まで、盛り上げた、盛り立てた。熱海富士の飾らぬ人柄や、明るさと相まって、新しいファン、新しい好角家が誕生したのではないかという風に期待しております」と評価した。