【番記者の視点】横浜FM、流れを変え鹿島に2―1と逆転勝利 中盤コンビの修正力も光り上位対決制す

アンデルソンロペス
アンデルソンロペス

◆明治安田生命J1リーグ ▽第28節 横浜FM 2―1 鹿島(24日、カシマ)

 2位の横浜FMは敵地で勝ち点5差の3位につける鹿島に、2―1と勝利した。前半15分に失点したが、FWアンデルソンロペスの2得点で逆転。ロペスは今季19ゴール目で得点ランキング首位に並んだ。首位・神戸との勝ち点1差を維持したまま、29日にホームで神戸戦を迎える。

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 高強度必須のカードで、相手のペースだった序盤から、じれずに流れを引き寄せた。前半はビルドアップで引っかかりが多く、セカンドボール回収も相手が上回った印象だ。試合前にDF永戸勝也は「相手はホームだし勢いに乗ったら強い。いかに先に、先に取れるか」と話していた。前半15分に失点したが、それでもセットプレーでロペスが同点ゴールを挙げ、食らいついた。ブラジル人トリオは、この試合でも高いクオリティーを発揮した。

 修正点の一つは、中盤の動きにあった。序盤の戦いぶりを「雰囲気は圧力を感じて、ひるんでしまった部分はあった」と振り返るMF渡辺皓太。鹿島の2トップが渡辺とMF山根陸のダブルボランチについたこともあり、センターバックをサポートする役回りがメインで前に出る動きはほぼ封じられた。「うまくいかない時により動きを出して、自分たちボランチがさわりにいくことで変化をつけたかった」。その中で最初のチャンスが訪れたのは前半32分。渡辺、山根、DF松原健、FWヤンマテウスとパスが渡り最後はエリア内に渡辺が走り込んだ。これを一つの機にリズムが生まれたように感じる。

 後半はプレスのいきどころがよりハッキリし、球際の強さといった面でもギアが上がった。中盤コンビはほどよい距離感を保ちながらボールを受け、拾う、奪う、キープする強みを見せた。渡辺も「今日の試合はうまくいって、陸ともいい関係が築けた」と手応え。全体でも、相手の中間ポジションで受け、展開する一連の動きが増えた。ロペスの決勝点は、エリア内でボランチの山根が味方のスペースを作り、配球するマリノスらしいゴール。マスカット監督は「失点後もコントロールし直し、慌てることなくアグレッシブさを出した。信じて選手の表現したことは結果につながった」と逆転勝利に胸を張った。

 「きれいに勝とうとは思っていなかった。とにかく勝ち点3を取ることしか頭になかった。チームとしての思いが出た」。多くの選手が試合後、口にした。リーグ18試合ぶりの先発出場を果たしたDF角田涼太朗、松原ら守備陣も体を張り、ピンチをしのいだ。修正力、粘り強さを体現。プレーの切れるタイミングでは、MF水沼宏太らベンチメンバーがピッチへ指示を飛ばす光景が見えた。簡単ではない相手を前に、試合の中で変えていく力があった。

 8月下旬の横浜FC戦からは、3戦未勝利と足踏み状態が続いた。優勝争いに踏みとどまるか、一歩後退するかをかけた重要な上位対決を制した。自信をもたらす意味でも大きな勝ち点3だ。(小口 瑞乃)

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