◆イースタン・リーグ 巨人10―2ロッテ(24日・東京ドーム)
また快投だ。巨人の井上温大投手が24日、イースタン・ロッテ戦(東京D)に先発。150キロ前後の直球にスライダー、フォークなどの変化球を交えて、6回2/3を2安打無四球2失点、11奪三振と好投した。
7回1死まで完全投球という圧巻の内容にも関わらず井上に笑顔は少なかった。お立ち台での最初の一言は反省から始まった。
「やっぱり最後の7回にああいうかたちで打たれてしまうのはまだまだ自分の力不足だと思う。もっと0を積み重ねられるようにしないといけない」
悔やんだのは7回1死一塁の場面だ。2ボール1ストライクからの4球目。真ん中高めに抜けた148キロを福田に右翼スタンドに運ばれた。「初めてランナーを出してから、ボール、ボールと入って打たれてしまったのは反省。あのような投球では1軍では任せてもらえないなと思います」。見据えているのはあくまで1軍での活躍。だからこそ自分に厳しかった。
悔しい時間を過ごしてきた。昨季1軍初勝利を挙げ大きな期待を受けた今シーズンは未勝利。2軍ではフォークやカーブなどの変化球の精度向上や低めへの制球力をテーマに汗を流す日々を送る。時には野手陣にも助言を仰ぐなど、現状を打破しようともがいてきた。
模索の日々は実を結び始めている。直近3試合では21回2/3を投げてわずか5安打で2失点。奪三振は投球回を大きく上回る32だ。「継続して低めに集めることができるようになってきた」と好感触を明かす。
お立ち台の最後にはファンに宣言。「1軍でたくさん勝利を積み重ねていけるように頑張ります」。期待の左腕が飛躍を誓った。