ＴＨＥ　ＡＬＦＥＥ、結成５０年経っても変わらない親しみやすさ　活動休止もなく３人で駆け抜けた…記者コラム

　何年経（た）っても、こういう関係性でいられるのってステキだな～。本当に仲がいい。

　高見沢俊彦がボケて、坂崎幸之助が相づちを打ってボケにかぶせ、桜井賢が“反撃”してツッコむ。そうかと思えば、桜井、坂崎がボケて、すかさず高見沢がツッコみを入れる。

　今年、結成５０周年を迎えたＴＨＥ　ＡＬＦＥＥ。８月末に日本橋三越本店で行われた約１時間のトークショーを聞いた。ユーモアに富んだやり取りに、笑い声は絶えない。来場したファンと会話を楽しむなど、ビッグネームとは思えない親しみやすさ。芸能人の不倫や不祥事などの取材が多く、気持ちが沈んでいたこちらも温かく幸せな気持ちになった。

　３人は１９７３年に明治学院大のキャンパスで出会い、結成。７４年８月２５日にシングル「夏しぐれ」でデビューした。８３年に「メリーアン」がヒットし、一気にブレイク。「３人それぞれが、リードボーカルができる」（高見沢）のが強み。結成から半世紀、メンバーの脱退や加入、活動休止は一度もなく、第一線を走り続けてきた。

　１２月２３日の日本武道館公演で、同所での公演回数１００回を達成予定。矢沢永吉、松田聖子、エリック・クラプトンに続き、史上４組目。初の武道館公演（８３年８月２４日）から約４０年、バンドとしては初の快挙になる。まだまだ意欲は衰えず、坂崎は「来年は５０周年で７０歳。フェスに出てみたい。（具体的には）フジロックに。昼間はダメ。ちょっと涼しくなった時に（笑い）」とオチをつけ、新たな目標を掲げていた。

　デビューからの有料コンサートの総本数はグループ最多公演記録の２８６４回。前人未到の３０００回を勝手に期待してしまうが、高見沢の「３人が元気に。一本でも多くステージに立ちたい」という言葉に尽きるだろう。まずは記録より健康。一本一本の公演を大切にする姿を目に焼き付けたい。（加茂　伸太郎）