◆イースタン・リーグ ロッテ3―2巨人(22日・ロッテ浦和)
巨人の育成左腕・富田龍投手が22日、イースタン・ロッテ戦(ロッテ浦和)で1回無安打無失点、2奪三振と好投した。
安定感抜群だった。3点ビハインドの7回からマウンドへ。先頭の池田を投ゴロに打ち取り、続く小川は外角低め149キロ直球で見逃し三振。最後は平沢を外角低めスライダーで空振り三振に仕留めた。140キロ台後半の直球にスライダー、チェンジアップを織り交ぜて翻弄(ほんろう)。4試合連続無失点とした左腕は「追い込んでからの決め球の精度を意識してやってきた中で、真っすぐでも変化球でも空振りが取れた」と手応えを口にした。
四国学院大から21年育成ドラフト8位で入団した左腕。2年目の今季は春季キャンプから好アピールを続け、5月12日には東京Dで行われた1軍の試合前練習にも初参加した。しかし、6月以降にコンディションを落とした影響もあり、支配下はつかめなかった。
「今年、支配下になると思ってやっていたけど、まだまだ意識が低い部分があった。体作りを含めてもっと意識を高めないといけないと思いました」
悔しさを原動力に進化を遂げている。3軍で過ごす日々では杉内3軍投手コーチにスライダーの握りやリリースの感覚についてアドバイスをもらい改良。「以前はカット気味だったけど、球速と回転数は変わらずに、もっと曲がるようになった」。決め球として新たな武器になりつつある。
「今年は大事な場面で結果を残せなかった。来年はいいところで抑えて、必ず支配下に」と富田。尽きることのない上昇志向を胸に、さらなる飛躍を誓った。