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【仙ペン】待っていろ、甲子園

スポーツ報知

◆JERA セ・リーグ 阪神3―5巨人(21日・甲子園)

 スポーツ報知で好評連載中の「漫画の巨星・梶原一騎の世界」。知ってたつもりで知らない話にグッとくる。引っ越しで断捨離してしまった「巨人の星」。買い直そうかな。

 「V9」をリアルタイムで知らない身には、あの頃の野球を知る教科書のようなもの。面白くてタメになるのが「梶原史観」。何度読み返しても、新たな気づきを与えてくれる奇跡の物語だと思う。

 妙に印象に残っているエピソードがある。飛雄馬の契約更改です。ルーキーながら「大リーグボール」で球界を席巻。それでも提示されたのは(僕の記憶が正しければ)わずか50か60%アップの金額だった。

 少ないにも程がある。テスト入団ということもあり年俸は最低保証のはず。今なら10倍増でも足りないというか調停案件だよ。昭和40年代の相場って、そんなものだったのか。何しろ2年連続で3冠王に輝いた王さんが、「昨年並みの数字」という理由で現状維持という真偽不明の都市伝説があるくらいだから。

 そんなわけで星は星でも赤星です。終始、涼しい顔で優勝チームを翻弄(ほんろう)。レギュラーシーズン最後の阪神戦で、意地も希望も見せてくれた。戸郷の「149球完投」や菅野の「前倒し登板」と並ぶ胸アツのマウンドだったじゃないか。

 もう宝くじにすがることもなさそうだ(この話、個人的に大好きで何度も紹介していますが…)。新人ながら開幕ローテ入りし、順調に勝ち星を挙げるも「プロの壁」に激突。先行きの不安を拭うように初めてサマージャンボ宝くじを10枚購入したという。

 「7億円当たったら、気持ちに余裕を持って野球ができるかな」とビクビクしていた右腕。でも、本日のような投球が続けば、生涯年俸が7億円を突破する可能性は高いぞ。ちなみに昨オフの契約更改では、1200万円増の2200万円でサイン。100%以上のアップ率じゃないか。赤星が星を超えた…なんてね。

 これでDeNAとはジワリ3ゲーム差。残りは8試合しかない。キツいと言えばキツ過ぎる。だけど、この期に及んで先発陣が最強モードに突入。全勝で有終の美を飾ろうよ。待っていろ、甲子園。10月にまた会う日まで。

巨人

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