◇第32回秋季リーグ戦 第3~5節(15~17日、月形町野球場ほか)▽第4節 旭川道北ボーイズ22-0羊蹄ボーイズ(4回コールド)
旭川道北ボーイズが3連敗の後に今リーグ初勝利を挙げた。第4節の羊蹄ボーイズ戦で圧巻の23安打22得点。先発左腕・滝琉哉(2年)ら3投手で無安打に抑え、投打で圧倒した。学習意欲も高めるために練習場に各自の学力ランクを書き出すなど、野球も勉強も全力で取り組みながらリーグ終盤を盛り上げる。
3連敗のもどかしさを吹っ飛ばすように、旭川道北が打ちまくった。出場13選手全員で23安打を放ち長打も8本。「スイングは間違いなくいい。普段からこれくらい打ってくれればいいのだが…」。撫養綾太監督(43)は少しだけ頬を緩めた。
“考える力”が形になりつつある。盗塁などを含めて基本的に攻守ノーサイン。撫養監督は高校進学後も視野に入れ、個々の判断力向上などを求めてきた。バントも極力使わない。「勝つためには必要かもしれないが、チャンスでタイムリーを打てなければ先へとつながらない」と勝負強さを重視。勝敗に一喜一憂せず、成長を促した。
一方で、勉強にはうるさく口を出す。先週からは、学習意欲を高めるために室内練習場に各自の学力ランクを書き出した。愛別中の野球部にも所属する佐藤大地主将(2年)は「時間が限られるけど、勉強も頑張らざるを得ません」と苦笑い。時間は無駄にできない。野球も勉強も全力疾走だ。(石井 睦)
〇…とかち道東は投手陣の踏ん張りで旭川大雪と0―0のドローに持ち込んだ。主戦・渡辺智悠(2年)が伸びのある直球とフォークを武器に5回1/3を5安打0封。第3節の札幌手稲戦に続く無失点投球に「甘い所にいくと一発で仕留められる。慎重かつ大胆に投げました」。2番手の成田塁(1年)は内野安打1、3番手の河村柊(2年)もポテンヒット1で得点を許さず、いずれも「自信になった」と笑顔。首位の連勝を止め、堀優真コーチ(43)は「強い相手でもやれることを精いっぱいやるだけ。失策も減ってきているし、あとは打って何とか…」と打線連動にも期待した。