◇高校野球秋季福島県大会 ▽2回戦(20日・白河グリーン) ふたば未来学園3-1福島商
福島では2回戦が行われ、ふたば未来学園のエース・中野紘斗(2年)が完投し3―1で福島商に勝利した。
9回2死三塁、最後の打者を一ゴロに打ち取ったふたば未来学園の中野は何度も雄たけびを上げて喜んだ。「今日も完投する強い気持ちでマウンドに立っていた。(最後は)ピンチでしたけど、一つずつアウトを取ろうと投げていました」。2試合連続の完投勝利に自信をみなぎらせた。
4回に先制を許したが、終始落ち着いていた。最速129キロの直球を軸に、2種類の変化球をたくみに操り7奪三振。「変化球で押していこうと、コントロール重視で投げていた」とキレのあるスライダーで打者を翻弄(ほんろう)した。
「笑顔 自分と仲間を信じて」。帽子のつばの裏に書いた言葉通り、どんなにピンチの場面でも笑顔を絶やさなかった。「暗い顔をしていると、チームが明るくならない」。いいプレーはもちろん、ナインのミスにも笑顔で声をかけ、チームの雰囲気を和ませた。
3年ぶりに3回戦に進出し、次戦は会津北嶺と対戦(23日、白河グリーン)する。「少し疲れてはいますけど」と笑顔を見せ「完投する気持ちでマウンドに立って勝ちたい」とキッパリ。背番号「1」を背負うプライドを見せ、チームを勝利に導く。(山崎 賢人)
〇…日大東北は平工に6-2。1―2で迎えた4回2死満塁、小野右京捕手(2年)が初球の外角直球を捉え、快音を響かせた。「日頃からファーストストライクを打ちにいくことを吉田翔監督から言われていて、思い切り打ちました」。痛烈な打球はあっという間に右翼手の頭上を越える走者一掃の適時二塁打。「ピッチャーも粘り強く投げていて、チームに貢献したい一心でした」とベンチに向かってガッツポーズした。