オリックス・中嶋聡監督(54)は剛柔織り交ぜた采配でリーグ3連覇に導いた。日替わりオーダーや緻密な作戦は「ナカジマジック」としてクローズアップされるが、人間味あふれる選手へのフォローや叱咤(しった)激励も秀逸。スポーツ報知では「鬼の中嶋 仏の中嶋」と題し、ナインとの触れ合いエピソードを紹介する。
★宇田川、初心を忘れるな WBC後、ダルビッシュや大谷と接して様子の変わった剛腕に「そのプライドはどこから来るんや? WBCに行って余計なプライドつくるなよ」とゲキ。立ち位置を確認させ、セットアッパーとして定着させた。
☆ラオウとサウナ?! ある遠征の宿舎で監督用にサウナ付きの部屋が用意された。分け隔てなく「入りに来るか?」と選手を誘い、杉本をはじめ、「整った」選手も多いとか。
☆阿部、呼んでないで! 9月にリフレッシュを兼ねて再調整を指示。「疲れてるやろ?」と優しく声をかけ、最短10日で再昇格。再び対面すると「呼んでないで?」。もちろん顔を笑っていました。
☆山岡へ特別休暇 8月18日の日本ハム戦(京セラD)で3回無失点のロング救援を見せた山岡が翌日、球場へ出発しようとすると、マネジャーを通じて連絡。「きょうはもう来なくていいよ」と強制休養。その後、7試合連続無失点を続けています。
★紅林、下を向くな 凡打した後に下を向いてベンチに引き揚げてくるのは厳禁。紅林がうつむき加減でいると「何か落ちてか?」と明るくイジり、堂々とした態度を求めた。
【注】★は鬼、☆は仏?!