◇高校野球秋季宮城県大会 ▽準々決勝(20日・仙台市民) 仙台商5-6古川学園
宮城準々決勝では、古川学園は仙台商に6―5で競り勝ち、3年ぶりの4強入りを決めた。
背番号10がマウンド上で躍動し、接戦を制した。6―5の7回2死から登板した古川学園の1年生左腕・桜井琉貴が、2回1/3を投げて1安打無失点と好投。「緊張したけど気持ちで投げ切ったのが良かった」と振り返った。8回は先頭打者に二塁打を浴びてその後1死三塁のピンチも、後続を抑えるとガッツポーズ。笑顔でベンチへ戻り、仲間たちと手を合わせた。
今夏は宮城大会8強も、新チームは練習試合で負けが込んだ。山崎雄大監督から「地区予選も勝てないぞ」と何度も言われたという桜井は、「見返してやろうと思っていました」。北部地区予選は1位通過。この試合も7回に押し出し四球で勝ち越し、投げては4投手の継投で粘り勝ちだ。11年以来の東北大会出場まであと1勝。「冷静なピッチングをしつつ、熱い気持ちを持って戦いたい」と意気込んだ桜井がこれからも力投を続ける。(有吉 広紀)
〇…仙台一は仙台三に2ー0。先発右腕の安藤舜(みつる、2年)が打たせて取る投球で相手打線を散発2安打に抑え、公式戦初完封勝利を飾った。背番号10ながら今大会は全3試合で先発を任され、「先に点数を取られない、という強い気持ちで投げました」。継投を想定していたという千葉厚監督も「変化球の精度や外角(への直球)の出し入れは完璧だったんじゃないですか」と賛辞を贈った。