◆JERA セ・リーグ 阪神4―3巨人(20日・甲子園)
MVPは岡田監督? 何のことやらと思ったら、スポーツ報知の読者アンケートだった。絶妙な采配と際立った言葉力。近本や岩崎らを抑えての受賞も「異議なし」だ。
完全に見くびっていました。金本アニキ、矢野さんと若返りが続いたのに、時代に逆行するような今さらの復帰。昨季は「予祝」で今シーズンは「アレ」って阪神ナインは大変だ…と上から目線でせせら笑ってたのが懐かしい。いや、恥ずかしい。
悔しいな。ベンチでも苦渋の表情が目立った原監督に比べ、岡田さんはニッコニコだもの。早稲田OBなのに「エンジョイベースボール」かよ…と難癖をつけても悲しいだけだ。ホント、感謝してほしい。「アレ」の「裏MVP」ってブッチ切りで巨人ですから。
そんなわけでオリックスが3連覇を決めた夜、いよいよ巨人は首の皮一枚になってしまった。えっ、とっくになっているって? まあ、そうなんですけど、この首の皮が結構分厚いんです。DeNAとは直接対決が4試合も残っている。最後の最後まで往生際悪く行こう。
我らが増田大。狂い咲きとは言わせない。スピードスターの完全復権にグッとくる。7回の中野の野選を誘った神走塁に、2年前の屈辱の光景がフラッシュバックした。
2021年9月24日の阪神戦(東京D)。同点の9回1死満塁で強烈なゴロが三遊間に飛んだ。サヨナラか…と思われた打球を前進守備の遊撃・中野が横っ跳びで好捕し本塁へ。この時、憤死したのが増田大だった。
いつも通りの走りなら普通にセーフだったはず。打球を見てしまってスタートが遅れたのか。あのプレーを境に「背番号0」の輝きは鈍くなっていった…というのはもちろん後付けだけど。因縁の中野から3年越しの伏線回収。育成からはい上がってきた根性を見せてもらったぞ。
だから同じ育成出身の菊地もドンマイだ。2死からビビッて四球絡みの逆転を許しても「佐渡島まで泳いで帰れ」なんて言っちゃいけない。お前さんもベンチでうなだれるなんて10年早い。逆切れだけど岡田さんをにらみつけてみろ。速攻で糧にしてくれ。