陸上女子やり投げで、8月の世界選手権(ブダペスト)で金メダル、世界最高峰シリーズのダイヤモンドリーグ(DL)ファイナルで日本勢初優勝を果たした北口榛花(JAL)が19日、羽田空港に帰国。凱旋試合として予定していたアスレチックチャレンジカップ(9月30日~10月1日、新潟)は欠場することを明かした。「日本のファンの皆さんの前で投げたい気持ちはありましたが、燃料不足。充電が必要な状態になってしまったので」と出場を見送り、今シーズンを終えることにした。同大会のイベントで、ファンと交流する機会は設ける予定という。
大タイトルばかりの充実した今シーズンを振り返り「記録的には波がありましたが、しっかり欲しいときに記録を投げられたので成長していると思います。何よりも世界選手権で勝てたことと、DLファイナルで勝てたことは、そう簡単にはできないこと。それを1年に同時にできたことが良かったと思います」と北口。「いつも私の名前の前には室伏広治さんの名前があったんですが、DLファイナル優勝は私が初めてなのでうれしい。新しい歴史を作れてすごくうれしいですし、女子やり投げ界がもっと勢いづいてくれたらいいな」と笑顔で話した。
来年は五輪シーズンとなる。北口は既に世界選手権の優勝で内定を決めており「パリ五輪を今年決められたことは大きい」と長い準備期間を存分に使い、練習を重ねるつもり。「世界チャンピオンですが五輪チャンピオンではない。挑戦者の気持ちで臨みたいです。しっかり準備できるようにしたいと思います」と来年の大舞台で、さらなる大投てきを予感させた。