スポーツ報知紙面で2016年から大好評連載中のコラム、仙道学編集委員による「仙ペン」が、WEBに登場いたしました! 時に叱咤(しった)あり、激励あり、涙に笑いと、巨人の「今」をあらゆる角度から分析します。また、仙ペンのピンチヒッター・星野和明編集委員渾身の「星一筆」も随時掲載します!
◆JERA セ・リーグ 巨人4×―3ヤクルト=延長12回=(18日・東京ドーム)
一寸先は闇もあれば光もある。藤浪のシャンパンファイト。いったい誰が想像できたか。日本選手一番乗りでポストシーズン進出が決定。大谷がたどり着いていない場所にメジャー1年目で到達してしまった。
不振を極めた序盤。結果が結果だったから、とやかく言われるのは当然だ。でも、この人の場合はひどすぎた。プレーを責めるのならまだしも、SNSでは人格否定、誹謗(ひぼう)中傷の嵐。普通ならメンタルがやられてるよ。
偉い。よくぞ耐えた。調子に乗って好き勝手なことをほざいていたヤカラを見返してほしい…と、ここまで「ナニワのダル」に肩入れしてしまうのは、やっぱり巨人と重ね合わせて見てしまうからでしょうか。
ホント、好き放題言われてさ。原監督なんてよく我慢しているな。何にも知らない人に限って声がデカいんだ。いや、僕もよく知らんけど。とにかく発言には責任を持ちましょう。
そんなわけで、まずは増田大に謝らないと。少し前に酷なことを書いたばっかりだから。重信との代走コンビを「(本塁に)帰れない2人」と嘲笑。なのに増田大が打って重信がサヨナラのホームを駆け抜けるなんて。自分が恥ずかしい。
だいたい、あの場面だって全く期待していなかったんだから。とにかく次打者の和真に回してくれの一点張り。併殺なんてことになってたら、訴えられるレベルの罵詈(ばり)雑言を浴びせていたと思う。
思い起こせば、つい何年か前までは「グラウンドの鳶(とび)職人」と持ち上げていたのに。いつの間にか「怒りのはけ口」にしてしまっていた。反省しなきゃね。原監督とのハグ。心の底からグッときました。
長嶋さんの「勝負は家に帰って風呂に入るまで分かりません」という名言を改めてかみしめたい。藤浪はワールドシリーズを締めくくるマウンドに立っているかもしれないし、大勢も日本一を決める…いや、今は言わぬが花だ。
それにしても「逃げて逃げて逃げて」((C)タツノリ)の平内さん。ドラフトで佐藤輝を外してお前さんを獲得してから、巨人は優勝できなくなった…って、そういう嫌みを言うんじゃない。また、手のひらを返す羽目になるぞ。