中谷潤人、3度のダウン奪い、初防衛に成功「KOシーンをお見せできるよう頑張っていきます」

スポーツ報知
4回、コルテスに左ストレートを放つ中谷潤人 (カメラ・今成 良輔)

◆プロボクシング ▽WBO世界スーパーフライ級(52・1キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・中谷潤人―同級6位アルヒ・コルテス(18日、東京・有明アリーナ)

 王者・中谷潤人(M・T)が、同級6位の挑戦者、アルヒ・コルテス(メキシコ)を3―0の大差判定で下して、初防衛に成功した。中谷の戦績は26勝(19KO)無敗。コルテスは25勝(10KO)4敗2分け。

 KOで初防衛を飾ることはできなかったが、中谷が凱旋試合で存在感をきっちり見せつけた。初回からリーチを生かして距離を取りながら時折、左ストレートをコルテスにヒット。5回、左ボディーブローで最初のダウンを奪うと、立ち上がった相手に次は右ボディーブローで2度目のダウンを奪った。9回には、またも左ボディーブローで3度目のダウンをゲット。判定勝ちは明白だった最終12回も最後までKO勝利を伺って打ち合い、終了ゴングを聞いた。

 中谷はベルトを腰に戻すと「防衛戦という気持ちはなく、しっかり勝って、みなさんにいいパフォーマンスを見せたかった」とKOを逃した事を悔やんだが、「コルテス選手、気持ちも強くキャリアもあり、いい経験になりました」と敗者をたたえた。観客席へ向かって「楽しんでいただけましたでしょうか。もっとKOするシーンをお見せできるよう頑張っていきますので、これからも宜しくお願いします」とあいさつし、大きな拍手を浴びた。

 2020年11月にWBOフライ級で世界初奪取に成功し、今年5月に米国でのアンドルー・モロニー(オーストラリア)との王座決定戦を12回KOで制して、国内ジムでは17人目となる世界2階級制覇。この日初防衛を果たした中谷から、今後も目が離せない。

 ◆中谷潤人(なかたに・じゅんと)1998年1月2日、三重県生まれ。25歳。ボクシングは中1から。中学卒業後、単身で米国留学。2015年4月デビュー。16年度全日本フライ級新人王。19年2月、日本フライ級王座獲得。20年11月、WBO世界フライ級王座決定戦でマグラモに8回KO勝ちし王座獲得。2度の防衛後の22年、スーパーフライ級に転向。172センチの左ボクサーファイター。

スポーツ

個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請 報知新聞150周年
×