那須川天心、転向第2戦は2度ダウン奪うもKO勝利ならず「人生うまくいかないもんだな」

スポーツ報知
2回、右ジャブをヒットさせる那須川天心(カメラ・堺 恒志)

◆プロボクシング ▽フェザー級(55・7キロ以下契約)8回戦 那須川天心―ルイス・グスマン(18日、東京・有明アリーナ)

 “キックの神童”と呼ばれ、プロボクシングデビュー2戦目に臨んだ東洋太平洋スーパーバンタム級(55・3キロ以下)8位の那須川天心(帝拳)が、メキシコバンタム級(53・5キロ以下)王者・ルイス・グスマンを破り、デビュー2連勝とした。

 那須川は自身より経験値で勝るプロ18戦の相手に対し、初回から臆することなく立ち向かい、いきなりカウンターの左ストレートでダウンを奪った。3回には足も使いながら、左ボディーアッパーをヒットさせ、相手の動きを一瞬止めた。7回には連打でダウンを奪い、一度スリップ判定だったが、その後ダウンと訂正された。最終8回も判定勝ちは明白だったが、最後までKOを狙って打ち続けた。

 試合後は「まあまあダウンは取れて進化した姿は見せられたが、最後はうまくいかず、人生うまくいかないもんだなと」と苦笑したが、「成長する姿を見せることはできた。僕のボクシングの本気は見せられた」と前を向いた。「こういう風にみんなの前で勝負できることはうれしい。アイアム、テンシン・ナスカワ。プリーズ、チェックミー」と最後は英語でPRした。

 25歳の那須川は今年4月、プロボクシングデビュー戦となったスーパーバンタム級6回戦で、当時の日本バンタム級2位・与那覇勇気(真正)に判定勝ち。この日も27歳のメキシコ王者から白星を挙げ、今後の飛躍へ期待は高まるばかりだ。

 この日の興行はメインイベントにWBA、WBC世界ライトフライ級統一王者・寺地拳四朗の世界タイトルマッチが組まれ、デビュー2戦目の天心はセミファイナル。天心の試合の前には、WBO世界スーパーフライ級王者・中谷潤人(BMB)の初防衛戦というラインナップで、これらの試合は「prime video」で放送された。

 ◆那須川天心(なすかわ・てんしん)1998年8月18日、千葉・松戸市生まれ。25歳。5歳で極真空手を始める。2014年、キックボクシングでプロデビュー。15年、史上最年少16歳でRISEバンタム級王者獲得。16年、RIZINで総合格闘技挑戦。今年2月、日本ボクシングコミッション(JBC)のB級プロテスト合格。身長165センチの左ボクサーファイター。

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