◆バスケットボール◇第11回東北カップ第2日(17日・宝来屋郡山総合体育館)▽準決勝 仙台89ERS86ー80福島ファイヤーボンズ
準決勝が行われ、B1仙台89ERSはB2福島ファイヤーボンズに86―80で勝利し、18日の決勝へ駒を進めた。一時は8点差をつけられたが、全員の力を結集し逆転勝ちした。B1秋田ノーザンハピネッツはB2青森ワッツを下し、決勝進出を決めた。
派手なガッツポーズはなかった。逆転勝ちした仙台89ERSの藤田弘輝ヘッドコーチ(HC)は試合後、敵地・福島の観衆へ感謝の言葉を述べた。「たくさんの人が支えてくれたおかげ。感謝の気持ちでいっぱい」。14年から3季指揮した古巣のブースターからは、大きな拍手が送られた。
同HCの祖父母の故郷でもある福島で、冷や汗をかかされた。攻守でミスが目立ち第1クオーター(Q)途中では8点差をつけられた。第2Qを終えても39―43。苦しい展開で折り返したが、ベテランのSG片岡大晴が要所で3点シュートを決めるなど計16得点と躍動。新加入でウクライナ出身のPFヴォーディミル・ゲルンは両チームを通じ最多の22得点と、チーム一丸となって逆転した。
18日の決勝はB1秋田と対戦する。片岡は「東北の皆さんの期待もある。ブースターにいいプレーを届けたい」と気合をみなぎらせていた。(高橋 宏磁)
〇…福島ファイヤーボンズは開始直後からPFグレゴリー・エチェニケを中心に的確にシュートを沈め、第1Q残り約3分50秒の時点で14―6。第2Qでは一時は追いつかれながらも再び突き放し、4点リードで前半を折り返した。それでも第4Qだけで計27失点を喫し逆転負け。エンリケ・スニガHCは「選手はいいチームを相手に、よくファイトしてくれた」とねぎらいの言葉をかけていた。