◇大相撲秋場所8日目(17日、両国国技館)
東十両3枚目・友風(二所ノ関)が東8枚目・獅司(雷)を押し出して4日目から5連勝。6勝2敗で前半戦を終えた。
迷いはなかった。引く仕草も見せなかった。頭で当たって一気に獅司を押し出した。「重い相手で土俵際もうまい。逃がさずに押せたました。土俵際で前に落ちてもいいと思っています。そっちの方が拍手をたくさんもらえますから」と振り返った。
体が動けていることは自覚している。「今場所、腰の重い相手に押せているということはいい方向に行っているということ。押すというのは大相撲の醍醐味ですから」。
夜22時に寝て朝6時に起床するルーティンに変わりはないが、今朝は4時半に目が覚めてしまった。「緊張していたのでしょう。連日、いい相撲が続いていますけど、ボロが出たらどうしようと思ったりもしました。でも対処法は出来ていますから」と余裕も出てきた。
師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)と部屋付きの中村親方(元関脇・嘉風)の後押しも心強い。「もう100人力ですよ。先日も中村親方に『話がある』と言われ、怒られるのかなと思ったら『いい相撲だった』と言われました。うれしかったです」。
心に刺さった言葉ある。「中村親方から先場所、『何のために相撲取っているのか』と言われ、『幕内に戻るためです』と答えました。すると『それは違う。応援してくれる人たちのために相撲を取るんだ』と言われました。それからです。勝っても負けてもお客さんから大きな拍手を貰えるような相撲を取ろうと思ったのは。幕内復帰はその結果です」と話していた。