Ｊ１札幌が最下位・湘南に完封負け…後半ルーキーＦＷ大森真吾ホームデビューも連勝ならず

◆明治安田生命Ｊ１リーグ　▽第２７節　札幌０―１湘南（１６日、札幌ドーム）

　北海道コンサドーレ札幌は２週間ぶりのリーグ再開戦で湘南に０―１で敗れ、今季２度目の連勝はならなかった。前半４２分に先制点を献上。１２位からの浮上へ同点、逆転を狙ったが、最後までゴールが遠く。今季５度目の完封負けで暫定１３位に後退し、残り７戦に挑む。

　　最後までゴールが遠かった。後半追加タイム７分まで必死に反撃の糸口を狙ったが、１８位・湘南に今季５度目の完封負け。最下位からの浮上に燃える相手の意地に屈すると、札幌の選手たちは札幌ドームのピッチで立ちつくし、悔しさをあらわにした。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督（６５）は「好機も多くつくり、シュートも多く打ったが…。結果だけが伴わなかった」と言葉を振り絞った。

　前半立ち上がりこそ押し込んだが、徐々に湘南に流れを押し返された。同５分には左足で、同１１分には右足で、ＭＦスパチョークが決定機を迎えたが、Ｊ初の３戦連発はならず。同４２分には相手の早い攻撃からゴール中央で平岡に決められ、０―１で折り返した。

　後半もＭＦ青木亮太（２７）、深井一希（２８）、ホームデビューとなったルーキーＦＷ大森真吾（２２）らを投入して同点、逆転を目指したが、元札幌の相手ＤＦキムミンテらの体を張った守備に最後までネットを揺らせず。ルヴァン杯の退場で出場停止となったＭＦ駒井善成（３１）の不在も全員で補ったが、リーグでは８戦負けなし、直近は３連勝中だった湘南に１９年２月（０●２）以来、９戦ぶりの黒星を喫した。

　ルヴァン杯準々決勝（対横浜ＦＭ）の敗退から中５日。チームは残り８戦となったリーグへ準備を進めてきた。暫定１３位に後退したが、９位まで勝ち点４差。悔しい敗戦も無駄にせず、残り７戦でひとつでも上位を目指す。

（川上　大志）

　〇…元イタリア代表ＦＷアレッサンドロ・デルピエロ氏（４８）が１６日、Ｊ１札幌の湘南戦に来場した。試合前には、０２年日韓Ｗ杯エクアドル戦以来の札幌ドームで「フリーキックの壁体験」のキッカーを務め、左４５度の“デルピエロゾーン”から美しいキックを披露。思い出のピッチに立ち、「２１年たっても美しいまま。またここに来られてうれしく思う」など、本人希望の来場を堪能した様子だった。