大森第一中から1年66人参加
5日、東京湾遊漁船業協同組合がカサゴの稚魚約3万尾を羽田沖などに放流した。この放流は、日本釣振興会東京支部との共催で、同組合の放流事業として毎年実施しているもの。カサゴの稚魚は、今年3月にふ化した愛知県産。放流する3万尾のうち、3000尾にタグを打った。タグ打ちは、その後の追跡調査などで、生育状況等を確認するために行われるもので、今年は「白色」で年号などが記入されている。タグを打たれたカサゴを釣り上げて、写真やデータとともにタグを同組合に送るとクオカードがもらえる。
今回の放流には、大田区立大森第一中学校の1年生66人が参加した。同校の生徒は総合学習、社会体験の一環として毎年、放流に参加している。全員がライフジャケットを着込んで釣り船3隻に分乗して、羽田沖へ向かった。午前10時前に到着。合図を受けて一斉にカサゴの稚魚を放流した。また、別の1隻は日釣振東京支部のメンバーを乗せ、東京ゲートブリッジのある若洲沖に向かい、約1万尾を放流した。
同組合の中山賢理事長は「天候にも恵まれ無事、放流ができました。子どもたちには、こうした機会に身近にある東京湾についての理解も深めてもらい、豊かな東京湾を守り、育てていくという意識をもってもらえればうれしい」と語った。