【箱根への道】名門復活へ早大は順調な夏 カーボンプレート入りシューズを履かずに脚力強化、故障者ゼロ

スポーツ報知
日本百名山の妙高山をバックに第100回箱根駅伝に向けて、走り込む早大ランナー

 「夏を制する者が箱根を制する」という格言がある箱根駅伝。第100回記念大会で48年連続93回目の出場となる早大は「学生3大駅伝すべて3位以内」をチーム目標に掲げ、順調な夏を過ごした。就任2年目の花田勝彦監督(52)にもと、2018年大会以来、6年ぶりの3位以内へチームの力とムードは高まっている。

 名門復活へ。早大は着実に前に進んでいる。昨季よりプラス材料が多い。「昨年は私が就任したばかりで分からないことも多く、しかも、秋に予選会があった。今年は3大駅伝を見据えて、じっくりと強化ができています」。就任2年目の花田監督は自信あふれる表情で話す。

 22年箱根駅伝は13位でシード権(10位以内)を逃し、同年6月に花田監督が就任。昨季は予選会を4位で通過した後、本戦6位でシード権を取り戻した。「今季のチーム目標は3大駅伝すべてで3位以内。特に全日本大学駅伝、箱根駅伝では勝負したい」と指揮官は意気込む。

 7月に長野・菅平高原、8月と9月には新潟・妙高高原で夏合宿を行うなど順調に練習を積んでいる。夏の強化期ではカーボンプレート入りの厚底シューズは一切、着用せず、地道に脚力を鍛えた。練習の前後には体の手入れを入念に行い、故障者はいない。体を限界まで追い込むため、常に故障のリスクがある長距離走という競技において、故障者ゼロは快挙と言える。「早大の選手は自分で考えられる力があります」と花田監督は目を細める。

 第99回箱根駅伝で2区10位の石塚陽士(3年)、4区6位の佐藤航希(4年)、5区6位の伊藤大志(3年)、6区3位の北村光(4年)ら主要区間を担った選手はそれぞれ成長を遂げている。「選手層も厚くなっています」と花田監督はきっぱり言う。順調な夏を過ごし、実りの秋、そして、実りの冬を迎える。

 第1回箱根駅伝に出場した4校は「オリジナル4」と呼ばれる。その一校の早大は、記念すべき第100回大会で改めて存在感を示すことになりそうだ。(竹内 達朗)

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