将棋の藤井聡太七冠(21)=竜王、名人、王位、叡王、棋王、王将、棋聖=が永瀬拓矢王座(31)に挑戦している第71期王座戦五番勝負第2局が12日、兵庫県神戸市の「ホテルオークラ神戸」で指され、藤井が後手番ので勝ち、シリーズ初勝利。1勝1敗として史上初の全八冠制覇へ前進した。
七冠王が踏ん張りを見せた。これまで今期の5敗中4敗と課題を残している後手番で迎えた第2局。21年の叡王戦(3勝2敗=奪取)以来のカド番は回避した、ひとまず回避した。
2020年6月のタイトル戦初登場(棋聖戦)から76戦目。これまで16敗してきたが、“番勝負で連敗なし”の伝説は継続。開幕黒星も5例(21年=王位、22年=棋聖、王位、竜王、23年=王座)あったが、開幕2連敗も許さなかった。
第3局は今月27日に地元・愛知(名古屋マリオットアソシアホテル)で行われ、八冠へ王手を目指す。
一方、永瀬は先手の利を生かせず。19年10月に斎藤慎太郎八段(30)を3戦全勝で下し、王座を初奪取した思い出のホテルで、中原誠(通算16期)、羽生善治(92~10年、12~16年)に続く名誉王座資格獲得(連続5期)への王手は、次局以降に持ち越しとなった。