【巨人】岡本和真と浅野翔吾を結ぶ“特別な縁"…記者コラム

スポーツ報知
岡本和真と記念撮影する浅野翔吾

 巨人・岡本和真内野手(27)と浅野翔吾外野手(18)は、特別な縁で結ばれている。浅野が記念すべきプロ1号を記録した8月18日・広島戦(マツダ)。球団の高卒新人の本塁打は2015年に岡本和がプロ初安打で初本塁打をマークして以来、史上7人目だという。試合後のツーショット写真を見て、私は昨年9月に米フロリダ州で行われたU18W杯を思い出した。

 浅野は同年の夏の甲子園で、1番打者として春夏通じて初の1大会3本塁打を放ち、高松商を8強進出に導いた。それでも、U18W杯の開幕直前は「調子が悪かった」と苦しんでいた。国内合宿中の実戦は3試合で計10打数2安打。「木(のバット)に変わって、すり足で打つと全然打球が飛ばない」と木製バットへの適応が課題で、いろいろと試行錯誤を繰り返していた。

 そのとき常に寄り添っていたのが岡本和の高校時代の恩師で、コーチとして代表チームに帯同していた智弁学園・小坂将商監督。左足を上げて「メジャーリーガーみたいにトップを上げて上から思い切りたたく」という新打法をつくり上げた。「そんな細かいことというより『しっかり振っていけ』ということを言われていました」と振り返る。懐かしそうな表情だった。

 日本は2大会ぶりの銅メダル。浅野は打率3割3分3厘、1本塁打、4打点で貢献した。「前半は打てましたけど、後半は相手のレベルが上がってきて結果が残せなかったですし、守備や走塁でたくさん反省点が出た」。そう語ってくれた日から約1か月後のドラフト会議。岡本和と同じドラフト1位で巨人に指名された。先輩の足跡をたどりながら、今も前進している。(中野 雄太)

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