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中村憲剛さん、選手層分厚く「伊東、三笘もうかうかできない。かつてない競争力」

前半、声を張り上げ指示を出す森保一監督(カメラ・小林 泰斗)
前半、声を張り上げ指示を出す森保一監督(カメラ・小林 泰斗)

◆国際親善試合 ドイツ1―4日本(9日、ドイツ=フォルクスワーゲン・アレーナ)

 【ウォルフスブルク(ドイツ)9日=ペン・後藤亮太、カメラ・小林泰斗】サッカー日本代表(FIFAランク20位)が、ドイツ代表(同15位)に4―1で完勝し、日本サッカー史上初めてW杯優勝経験国に連勝した。2―1で歴史的勝利を飾った前回のカタールW杯は試合内容では圧倒されたが、完全敵地の再戦では攻守で主導権を握っての完勝した。

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 日本がドイツと同じ土俵で臆することなく戦い、やるべきことをしっかりと行い勝ちきったという印象を持った。まず選んだのは4―2―3―1。カタールW杯で逆転勝利につなげた、より守備的な3バックの布陣ではなく、ベースとなる形で試合に入った。ピッチ上にはたとえ相手がドイツであっても、必要以上に引くことはないでしょうというチーム、選手の自信を垣間見た。

 実際に冨安、板倉、菅原、伊藤洋の4バックは、(横の)68メートルの幅をスライドして対応。個々の守備範囲の広さを生かした。特に冨安は素晴らしく、高いライン設定から攻撃につなげた。左サイドでサネに苦労する場面もあったが、同じ土俵でガチンコ勝負を仕掛けた。攻める時は守田の位置をやや高めにした4―3―3の形で得点機を作り出した。

 上田のゴールの直前には、守田がペナルティーエリアに入っていた。4点目を決めた田中も、あそこまで上がってきていた。攻撃ではエリア内に入る意識が高く、回数が多い。守備ではピンチに全力スプリントで戻る。ここぞというタイミングの出力、それらをかぎつける嗅覚が個人としてもチームとしても上がっていることを感じられた。

 久保、田中、浅野と途中出場した選手が2得点に絡んだ。伊東、三笘もうかうかできない。かつてない競争力を感じる。チームが太く、分厚くなった。世界からの見る目だけではなく、日本の子どもたちもドイツに勝てるという目線になり、将来的な国力が上がるきっかけになるだろう。親善試合とはいえ、W杯8強、4強、その先へと名乗りを上げる勝利に感じる素晴らしい快勝だった。(元日本代表、川崎MF・中村憲剛)

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