【星一筆】ライパチから成り上がれ

スポーツ報知
2回無死、石川昂の打球を好捕した岡田(カメラ・今成 良輔)

◆JERAセ・リーグ 巨人5―0中日(9日・東京ドーム)

 マジックって1日で3つも減るもんなの? 週明けの甲子園で胴上げを見るのは避けたいけど、いずれにしろアレは時間の問題。こちらは来たるべき下克上(の権利を得る逆転Aクラス)、さらには来季のリベンジへ向け、少しでも戦力の底上げを図りたい時期だ。

 ベテラン右腕のアクシデントを船迫が救い、終盤には秋広の巧打と門脇のダメ押し弾。23年ニュー巨人を象徴する面々が躍動した快勝劇だった。でも、もっと欲張りたい。他に誰かいないか? そんなG党の底なし欲求に応えてくれるのがわれらが指揮官です。8番・右翼に岡田。すでに外国人の姿はなく、ビッグマンもこのところお疲れ気味でベンチスタート。空いた外野の一角は、スター候補の飛躍をうながすための“チャレンジ枠”でしょう。

 まずは守備で魅せた。2回、石川昂の打球にフェンス際で華麗に飛びついた。前夜も途中出場で好守。ディフェンスは合格点か。ただ、先日プロ1号を放ったとはいえ、バットの方が…。試合前の時点で打率1割3分3厘。最初の打席で内野安打も、当たりはボテボテだった。5回1死二塁の先制機でも、高橋宏の152キロにどん詰まりの三飛。続く菅野が同じ152キロを打ち返しただけに、トホホ感も増幅した。

 勝たなきゃいけない試合。そうは悠長にチャレンジはさせてもらえない。6回1死満塁では代打を送られた。出てきたのは同じ外野手の萩尾。でも、こちらも打率8分3厘。あっさり三振で続く代打・秋広の引き立て役に終わってしまった。

 左打ちの2年目・岡田に、右打ちのルーキー・萩尾。ともに大卒で即戦力と期待されたはずが、思うように結果が出ない。凡退した後は、どちらも半泣きみたいな表情でベンチに引き揚げた。2人とも正統派のイケメン。キラキラの笑顔が見たいのに。

 年が変われば、また外国人との競争だろう。先日ファームに戻った18歳のドラ1だっている。1軍の、しかもAクラス入りがかかったしびれる舞台の経験は、大きな糧になるはず。残り少ないチャレンジ期間。何とか爪痕を残して成長につなげてほしい。

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