秋の東日本王者を決めるゼット杯第35回日本少年野球東日本選抜大会(10月7~9日、福島・ヨーク開成山スタジアムほか)の東北支部予選である第10回角田商事杯東北支部新人大会の組み合わせが決まった。9日に開幕する。2年生以下の新チーム最初の大会で宮城仙北ボーイズは昨年、春夏連続で全国大会を経験した最速137キロ右腕・菅原駿(2年)がチームを優勝に導く決意を語った。
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新チームで挑む初の支部大会に菅原の気持ちは早くも高ぶっている。「自分のピッチングでチームに貢献したいです」。初戦(10日、2回戦)の対戦相手は山形東部・宮城仙南の勝者。両チームとも全国大会出場経験がある強豪だが「強い相手だけど、初戦に勝てば波に乗れると思う」と動じない。
小学6年の時にNPBジュニアトーナメントの楽天ジュニアメンバーに選ばれた。肩を痛めて本戦は1試合のみの登板だったが、選考会で125キロをマーク。「最初は中学の部活動で軟式をやるつもりだったけど、高いレベルで勝負したかった」と宮城仙北の門をたたいた。
「田中監督は投手を育てるのが上手だし、分かりやすくアドバイスをくれる」と菅原。田中伸治監督(67)は「覚えるのがすごく早い。教えたとたんモノにする。野球をやるために生まれてきたような存在。肩甲骨の可動域がものすごく広い」と素質とともに能力の高さを絶賛している。田中伸明コーチ(41)=宮城仙北中央監督=の指導でカーブと縦・横の2種類のスライダーをマスター。走り込みなどで下半身強化でフォームも安定。春夏の全国大会では、ともに救援登板し、計5イニングを無失点と経験を積み、7月には最速137キロをマークした。
「入った時は3年生で140キロ出したいと思ったけど…。今は145キロを目指しています」と上方修正。憧れはロッテ・佐々木朗希投手。「自分も岩手出身なので…」と一関市出身の菅原は大きな背中を追いかける。「チームの目標は日本一です」とキッパリ。182センチの長身から投げ下ろす直球にさらに磨き、新たな岩手の怪腕に名乗りを上げる。