ジャニーズ事務所が、ジャニー喜多川元社長(享年87)の性加害問題をめぐり、7日に都内で会見を行った。藤島ジュリー景子前社長と東山紀之新社長、井ノ原快彦が出席した。
以下、一問一答
―これまで長く性加害問題が続いて理由。
東山「性加害が行われていると想像できなかった。あの当時、閉鎖的な空間だった。タレントには声を出してもらっていい。それぞれの声を発信して欲しい。僕も聞きたい」
井ノ原「周りに子どもしかいないというのがダメだった。被害に遭われた方は忘れたかったことでもあると思う」
―現役タレントへの説明。
藤島「退任に関しては説明しました」
―被害者や現役タレントへの誹謗(ひぼう)中傷について。
東山「なくなれば良い時代だが…。被害者の方を法を超えて何とか救済したい」
―給与は藤島はもらうのか。
藤島「残り続けない。報酬はまだ退任以外は事務作業が追いついてないが、検討していきたい」
―いつ性加害対応が変わったのか。
藤島「当時十分な取材に対する返事ができなかった。不備を反省して、窓口を広げた」
―なぜ藤島が残るのか。
東山「補償、心のケアを考えると藤島が適任。僕もやるので約束する。彼女がやるべきかと思います」
藤島「ケア以外には関わらない。将来的にどうするかは相談していきたい」
―ケア終了はいつ。
藤島「金銭的なことだではなく、心のケアを含めて、多くの方がもう大丈夫となれば引き際。自分で判断することではない」
東山「いつ終わるかは明言できない」
―会食を行ったとか。
東山「木村拓哉、国分太一、井ノ原、藤島と行った。引退の覚悟を持っていると話した。社長の同意をもらったから引き受けた」
井ノ原「引退することはビックリした。木村さん、国分さん、僕も東山さんの背中を追ってきた。タレントと両立でもいいと思ったが、東山さんの覚悟を尊重しました」
藤島「二足のわらじは厳しいと言った。引退してもらうのは大変な覚悟だが、覚悟を持ってもらえる存在として東山に打診しました」
―現役タレントのケア。
藤島「お仕事でやりにくさもあったと思う。何でも良いから私に言ってくれと。体調を気にして家に来てくれる子もいた。すごく力になってくれることも多かった。私のことを助けてくれた彼らが、安心して仕事できるように、東山が目の届かないところを私がケアをしていきたい。ジャニーが迷惑かけたところをめいとして責任をとりたい」
東山「様々な事でコミュニケーション取りたい。みんな良いヤツらで気にしてくれる。人間のつながりを大切にしてくれる。良い関係性で行けたら。一緒に頑張ってくれる子がほとんどです」
井ノ原「僕はジャニーズジュニアとの会話が多い。世代もバラバラで、ジャニーさんと接触していた子もいる。会ったこともない、存在も知らない子もいる。それぞれの世代に応じて、注目を浴びることで学校で何かいわれてないかとは声がけしてます」
―補償の大枠の時期。
弁護士「適切な方法でお知らせしたい」
東山「必要とあれば記者会見を開きたい」
―メリーと性加害について話したか。
藤島「一度もない。家族間で叔父の性的指向を話したことはない」
東山「3人ともほとんど仕事場にいたイメージ」
藤島「普通の親子関係とはちがう。私とメリーがざっくばらんに話したことはない。孫を通して話すことはあったが、頻繁に話すことはなかった」
―スポンサーへの対応は?契約打ち切りは。
東山「今回の記者会見を見て判断して欲しい。これからの判断になる。丁寧に説明したい」
―BBCとの取材を受けた時は。
藤島「聞き取りすべきだった。でも、当時はジャニーが亡くなっている中で、どう調査すれば良いのか分からなかった」
―タレントからのサポート。
東山「対話してもらう。考えを聞きつつ、対話で人間関係を構築していく」
―白波瀬さんの対応。
藤島「広報は白波瀬。対応をはっきりさせられなかった」
東山「関係性は作りたい」
―なぜ表舞台に出てこなかった。
藤島「大きな問題だから私がお答えしようと思った。ジュリーとメリーは裏方だからと表に出なかった」
―ジュニアとの付き合い方。
藤島「私は異性なので、同席するときは色々配慮していた。特定のグループとご飯を食べることはない」
―東山と藤島の関係は。
東山「14歳から。幼なじみみたい。これからもしっかりと関係性を積み重ねたい。ちゃんと意見は言い合えます」
藤島「院政を敷くつもりはない」
―ジャニーに投げかけたい言葉は?
東山「かける言葉はない。この場に本来はいて、質問に答えるべきだった」
井ノ原「かける言葉はない。変わって行くことを世間に訴えたい」
藤島「謝罪していただきたい」
―タレントの反応。
東山「困惑していた。まずは事実が分かることが大事。困惑から脱却させてあげたい。被害者の未来をみていかないといけない。時間はかかるが、努力がどこまでとどくか」
井ノ原「考えれば考えるほど、難しい問題。現役のタレントから報道について話を聞いたことはある。ショックを受けていた。どうやったらこれをエンタメでさらに変えて、ポジティブに思ってもらえるか考える子もいる。そんな希望の光を消したくない。事務所で向き合っていかないといけない。でも軽く話すこともでもない。事務所をやめたいという話は聞いていない」
東山「ぼくもやめたいという話は聞いていない」
―人権について。
東山「喜多川氏のやったことが本当に人権侵害だった。皆さんに報道してもらうのが一番なのかなと。知って学んでもらいたい。エンタメは続けることが、皆さんからの理解が得られることになると思う」
―肩書きは?
弁護士「東山・代表取締役社長、藤島は代表取締役、井ノ原はジャニーズアイランド社長」
―今のジャニー喜多川氏への思い。
東山「彼には僕は愛情はほとんどありません。鬼畜の所業。他のタレントはどう思うかはわかりません。それぞれ思いがあるので。それが人権ですから」
井ノ原「ジャニーさんのつくったものに愛着が少しでもあるなら、話しにくさもあった。今いる自分たちで考え、ジャニーならどうすると考えないように、そうなる良いきっかけになれば。ジャニーさんは落とし前付けてくれなかったのかと思っている。今の子たちに説明はしたくないが、聞かれたら慎重に説明しないといけない」
東山「それも子どもの人権です。社名変更も検討しています」
―この問題についてのメディア対応。
東山「必要とあれば記者会見を開く。僕も年内まで仕事がある。ご報告がいつになるかは今は難しい。対話を通じていきたい」
―被害者の会の会見を受けて、納得いかない声。
東山「そう思われてもしょうがない。見て見ぬふりをしていた。被害を知っても行動出来ていたのか。当時は行動もできないと思う。被害者の方に時間をかけて向き合いたい」