◇ドリスポカップ争奪 第11回秋季北海道大会 最終日 (2日、新十津川ピンネスタジアム)▽決勝 旭川大雪ボーイズ 15-2 札幌手稲ボーイズ(4回コールド)
旭川大雪ボーイズが2年ぶり5度目の優勝を決めた。準決勝は旭川道北ボーイズを7―2で下し、決勝では札幌手稲ボーイズに15―2の4回コールドの大勝。10安打に7盗塁と足を絡めるなど、高い攻撃力を発揮して後半戦のスタートを飾った。
高みを目指す姿勢は、先輩チームを上回る。札幌手稲との決勝。いきなり打線が爆発した。1死一塁から2番・高本浬(かいり、2年)がカーブを捉えて中前に先制の適時打。2死三塁からは4番・北浦出雲(2年)の右中間三塁打に始まり長打3本を含む4連打、打者一巡で5点を奪った。力任せではない。2回にはボールをしっかり見極めて7四球を選び、ディレードスチールも決めるなど打者15人で大量10得点。早々と勝負を決めた。
7月の2年生大会に続き、より進化した攻撃力で新チーム2冠目。西大條敏志監督(56)は「ボールを長く見て、センターから右へ打てと。しっかり捉えていた」と評価した。今季は最大目標だった8月のジャイアンツカップ出場を逃したこともあり、その分、練習量は十分。走塁を含めて細かい部分まで突き詰めた。2試合で14盗塁など、数字を見ても明らかだ。
新チームの主将に任命された水口叶夢(2年)の強力なリーダーシップも見逃せない。先輩たちの悔しさも知る中軸は、理想のチームを目指して改革を率先。選手だけのミーティングを取り入れ弱点を消してきた。「自分たちの野球ができた。効果は見えている」。完成度で抜きんでる旭川大雪が、後半戦を席巻しそうだ。(石井 睦)
☆高本遊撃手(先制打などで初のMVPに)「2年生大会では9打数無安打。悔しくて、練習後も毎日自宅で300本くらい素振りをした。バットの芯に当たるようになって、きょうは完璧に近い出来。今後はもっと足も使っていきたい」
〇…札幌手稲ボーイズは準決勝は劇的なサヨナラ勝ちも、決勝はまさかの大敗となった。それでも3番・池田咲人(2年)が2試合で二塁打4本と孤軍奮闘。175センチ、84キロのたくましい体格でパワフルな打球を左右へと打ち分けた。「準優勝は悔しいけど、ちょっとだけ自信になった。苦手な外角の低めも打てるようになって、次こそ頂点に立ちたい」。さらに技術を磨いて雪辱に向かう。
◇表彰選手 ▽最優秀選手 高本浬(旭川大雪)▽打撃賞 加藤大知(旭川大雪)▽優秀選手 岩崎賢成(札幌手稲)、福田昂生(とかち道東)、大山竣汰(旭川道北)