【仙ペン】どんな選択をしようとも

スポーツ報知

◆JERA セ・リーグ DeNA7―8巨人(3日・横浜)

 プロか、それとも大学進学か。花巻東の佐々木麟太郎です。弱冠18歳で迎える人生の大きな岐路。迷わないワケがない。ただ、それも持って生まれた才能ゆえのこと。「選ばれし者の恍惚(こうこつ)と不安」というやつでしょうか。

 成功するにはどっちを選ぶのが正しいのか。そんなことは誰にだって分からない。メジャー組なら大谷は高卒で吉田正は大卒。岡本和や村上は18歳でプロの世界に飛び込んだけど、2人と打撃タイトルを争うDeNAの牧は中大OBだ。

 若くしてプロ入り。それで重圧に押しつぶされる人もいる。幅広い経験と教養を求め進学しても日大アメフト部のような…って、ふざけんなよ。あんなの例外中の例外。言えることは一つ。自分で悩んで決めたことが「正解」になる。

 そんなわけで約1か月ぶりの井上です。前橋商から2019年にドラフト4位で巨人入団。1位指名の堀田賢慎の名を挙げて意気込んでいた。「同じ高卒。順位とか関係なく負けたくない」―。あれから4年。確かに負けてはいないが、勝ってもいない。

 お前さん、勝負弱すぎるよ。先行されていたライバル左腕の横川が急失速。ここは差を詰めて逆転できる絶好の機会だったのに。賢慎にも横川にも負けたくないんだろ。3人で逆・切磋琢磨(せっさたくま)してどうする。

 きれいなフォームからの素直な球筋。もし野球に空手と同じく「形」というジャンルがあったなら日本代表…なんて嫌味なことを言ってゴメン。課題は制球力と決め球だけど、無責任な外野が言うのは簡単なんだよね。頑張れ。

 さて高卒投手が連日の受難ですが、この期に及んでチームの希望は高卒野手コンビだ。「秋広と浅野がいなかったら」と想像するのも怖いシーズンです。2人とも大学に行かないでくれて、ありがとう。

 でも崖っぷちの巨人を救ったのはストロングな大卒ルーキーだって? いよいよ打撃も本格化。我らが門脇です。この人を獲得していなければ、とっくに今季終了でした。野球人生いろいろ、進路もいろいろ。麟太郎さん、そういうことみたいですよ。どんな選択をしても、いつかどこかで必ずお会いしましょう。

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