◆東都大学野球 第1週第2日 青学大1―7中大(3日、坊っちゃんスタジアム)
中大は、ドラフト上位候補に挙がる最速155キロ右腕・西舘勇陽投手(4年=花巻東)が、春の覇者・青学大を7回2安打1失点で抑え、1勝1敗のタイに持ち込んだ。春のリーグ戦から続く青学大の連勝は「11」でストップした。日大は国学院大に、東洋大は亜大に連勝し、勝ち点をマークした。
西舘が春の覇者・青学大打線を圧倒した。初回から150キロ台のストレートを投げ込み、変化球の制球力も抜群。4回まで1人の走者も出さなかった。
「変化球でカウントが取れ、2ストライクまで追い込めたのがよかった」と西舘。0―0の5回裏に青学大の4番・西川史礁(みしょう)に一発を浴びて先制を許したが、6回に味方が5点を奪い逆転。7回を被安打2、10奪三振でチームに重要な1勝をもたらした。
185センチの長身から全てクイックモーションで投じる独特のスタイルで、この試合は最速153キロを計測した。「クイックから、あれだけ強い球を投げられるのは魅力。1位候補でしょう」と巨人・水野スカウト部長。「カット、スライダーの切れが素晴らしかった」と複数のスカウトが絶賛した。
春は2勝に終わったが、今回の投球で再び評価は上昇した。豊作といわれる大学生投手のなかで、頭ひとつ抜けた存在になる可能性もある。(浜木 俊介)