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「第54期報知アユ釣り名人戦」試合展開

スポーツ報知
激闘を終えて握手する小澤名人(左)と挑戦者の坂本選手

 上桂川での釣りは両者とも今回が初めてで、スタイルは共に引き釣り。それだけに、どのポイントをどう攻略するかに注目が集まった。また、大型アユが多く、慎重な取り込みが必要になった。釣り場は試合毎に抽選。

 ▽第1試合(亀の甲橋上流)午前8時30分に開始。小澤名人が上流、坂本選手が下流に入川した。開始後1分、小澤名人は瀬でオトリを交換することに成功。しかし、瀬での追いは悪く、狙いをヘチなどに変更するが数は伸びなかった。坂本選手は瀬で筋を変えながら釣り上がり、4尾を仕留めて前半を折り返した。後半戦は、坂本選手は瀬を捨て、トロ場で泳がせて4尾を追加した。一方、小澤名人はエリア下流部の瀬尻で3尾を釣り上げるのが精いっぱい。坂本選手が先手を取った。

 ▽第2試合(潜没橋上流)午前11時開始。上流に坂本選手、下流に小澤名人が入った。早々からテンポ良く3尾を釣り上げた坂本選手に対し、遅れを取っていた小澤名人は開始15分を過ぎた頃から瀬で入れ掛かりに。釣り下がりながら25分間で7尾を仕留め、1尾の差をつけて前半戦を終えた。場所交代直後、坂本選手に痛恨のアクシデントが発生。大型のアユが掛かり、高切れでオトリ共々失った。それでも、潜没橋手前の流れ込み周辺で5尾を釣って懸命の追い上げを見せた。しかし、決着は引き分けとなり、名人戦規定により小澤名人が勝利した。

 ▽第3試合(中江橋下流)午後1時50分開始。上流に坂本選手、下流に小澤名人が入川した。開始早々から小澤名人のラッシュが止まらなかった。瀬でオトリを引いては止めて待つ釣法で、ハイペースで仕留めていった。4尾の釣果だった坂本選手に対して、12尾を釣り上げ、大量リードで前半戦を終了。後半戦、小澤名人は更に突き放し、一時は10尾のリードに。以降も差は縮まることなく経過した。そして、坂本選手が6尾目を釣り上げた後、雷鳴が響き定刻より2分早く試合は打ち切られ、小澤名人の防衛が決定した。

 小倉吉弘・競技委員長「名勝負を間近で見られてたくさんのギャラリーも喜んでいただろう。小澤名人は表情が硬かったのが気になったが見事に勝ちきった。坂本選手は2試合目に不運があったなかでドローに持ち込んだのはさすがだ。二人とも下見で釣れていた瀬ばかり攻めていたが、他にも釣れるポイントはあった。川の少しの変化で釣れる場所も変わってくる。ひとつリズムが狂うと立て直しが難しいものだなと改めて実感した」

◇第54期名人戦成績◇

▽第1試合

坂本選手 10―6 小澤名人

▽第2試合

小澤名人 12―12 坂本選手

▽第3試合

小澤名人 17―8 坂本選手

 ※1試合2時間(1時間で場所交代)の3試合制。引き分けは名人の勝ち。晴れのち曇り時々雨、無風、平水、濁りなし。成績はオトリ2尾込み。

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